HOKAの定番デイリートレーナー「クリフトン 11(HOKA Clifton 11)」。検索では、ワイドとサイズ感、クリフトン10との違いがよく調べられています。先に答えると、長さはいつものサイズでOK。幅はレギュラー・ワイド・エキストラワイドの3つから選べます。10からの変更はアッパーとソックライナーで、ソールは同じです。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、幅の選び方、10やクリフトン プロ・GTX版との違い、ライバルとの比べ方までまとめます。
Review
42mmの厚底とメタロッカーはそのままに、
足当たりをやさしくしたHOKAの定番デイリー。
特におすすめなランナー
- ゆっくりのジョグやロング走が中心の人
- 幅広の足でワイドを探している人
- 走る日も歩く日も同じ靴を使いたい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
HOKA Clifton 11 基本スペック
Clifton 11は、HOKAのクッションを代表するデイリートレーナーの11代目です。日本では2026年7月1日に発売されました。ソールは前作10のものを引き継ぎ、アッパーとソックライナーを新しくしたモデルで、HOKAは用途を「ランニング&ウォーキング」としています。
| 価格 | 19,800円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 283g(メンズ28.0cm片足/公式) |
| ミッドソール | CMEVA(圧縮成形のEVA)+ メタロッカー |
| アッパー | エンジニアードメッシュ(二重レースロック・オープンセルのソックライナー) |
| スタック / ドロップ | ヒール42mm / フォア34mm(ドロップ8mm・メンズ28cm) |
| アウトソール | かかとと前足部にラバー(中足部はフォームがむき出し) |
前作 クリフトン 10 からの進化
結論として、クリフトン 11で変わったのはアッパーとソックライナーで、ソールは10と同じです。HOKAの発表では、アッパーを進化させたエンジニアードメッシュに替え、ソックライナーを柔らかくし、タンのズレを抑える二重レースロックと暗い道で目立つリフレクターを加えました。
走った体感としては、乗り味は10とほぼ同じで、足当たりがやさしくなったという声が多く見られます。国内のショップのレビューでは、くるぶし周りのカットが少し浅くなり、かかとの支えが良くなったとされています。一方で「劇的な変化は感じない」「10に満足しているなら買い替えを急がなくていい」という声もあります。
クリフトン10と11の違いを表で比べる
HOKAの発表では、ソール(ミッドソールとアウトソール)は10と同じで、変わったのは足を包む部分です。厚さ・ドロップ・価格も変わっていません。
| クリフトン 10 | クリフトン 11 | |
|---|---|---|
| 定価(税込) | 19,800円 | 19,800円 |
| 厚さ / ドロップ | 42mm / 34mm・8mm | 42mm / 34mm・8mm(同じ) |
| ミッドソール | CMEVA | CMEVA(同じソールを使用) |
| アッパー | ジャカードニット | エンジニアードメッシュ |
| ソックライナー | ― | より柔らかく上質なものに変更 |
| そのほか | ― | タンのズレを抑える二重レースロック、リフレクター |
重さは、同じ28.5cmを実測して10の295.4gから11は281.5gへ、約14g軽くなったという国内の報告があります。一方で「重さも安定感もほとんど変わらない」というレビューもあり、走った感触はほぼ同じで、足当たりがやさしくなったというのが多くの声です。
買い替えてよい人:10のアッパーの当たりやかかとの収まりが気になっていた/10がへたってきて次の1足を探している
急がなくていい人:10の履き心地に満足していて、まだ十分に走れる
ソールが同じなので、クッションの持ちや減り方は10の報告がそのまま参考になります。10を長く履いた人の声は、こちらの記事でまとめています。

クリフトンプロとの違いは?
2026年7月には上位モデルの「クリフトン プロ」も出ました。先に答えると、ゆっくりのジョグや歩く日が中心ならクリフトン 11、ペースを上げる日まで1足でこなしたいならクリフトン プロです。厚さとドロップは同じで、違うのはミッドソールの素材とロッカーの強さです。
| クリフトン 11 | クリフトン プロ | |
|---|---|---|
| 定価(税込) | 19,800円 | 22,000円 |
| 重さ(28cm) | 283g | 296g |
| ミッドソール | CMEVA(圧縮成形のEVA) | SCF EVA(超臨界発泡) |
| 幅の展開 | レギュラー/ワイド/エキストラワイド | レギュラー/ワイド(一部カラー) |
| 公式の用途 | ランニング&ウォーキング | パフォーマンスラン |
クリフトン プロは推進力が増したという声が多い一方、安定感と快適さはクリフトン 11のほうが上という評価もあります。エキストラワイドが必要な人は、クリフトン 11から選ぶことになります。詳しい比べ方はこちらの記事で書いています。

GTX(ゴアテックス)版は何が違う?
クリフトン 11には、防水のGORE-TEXを使った「クリフトン 11 GTX」もあります。雨の日の通勤やウォーキングにも使いたい人向けで、走りの中心にするなら通常モデルが向いています。
| クリフトン 11 | クリフトン 11 GTX | |
|---|---|---|
| 定価(税込) | 19,800円 | 25,300円 |
| 重さ(公式の製品スペック) | 283g | 307g |
| アッパー | エンジニアードメッシュ | GORE-TEX INVISIBLE FITメンブレン+撥水加工 |
| 靴ひも | 通常の靴ひも(二重レースロック) | トグルで締めるスピードレース |
| 幅の展開 | レギュラー/ワイド/エキストラワイド | レギュラー/ワイド |
HOKAによると、GTXは前足部にグリップ力の高いラバーと新しい溝のパターンを使い、濡れた路面での滑りにくさを高めています。一方で5,500円高く、24g重くなります。晴れの日に走るのが中心なら通常モデル、雨の日の通勤や普段履きも兼ねるならGTXと考えると選びやすくなります。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、圧縮成形のEVA「CMEVA」のフォームで、厚さはかかと42mm・つま先34mm(メンズ28cm)。つま先とかかとが反り上がったHOKAの「メタロッカー」で、着地から蹴り出しまで足裏で転がるように重心が移ります。感触は「柔らかい」という海外のラボの計測と、「硬めの接地感」という国内のレビューに分かれますが、深く沈み込みすぎず、ブレにくいという点はおおむね共通しています。ソールは10と同じです。
アッパー
アッパーは、10のジャカードニットから軽いエンジニアードメッシュに替わりました。海外のラボの計測でも通気性は平均を大きく上回っています。タンのズレを抑える二重レースロックと、柔らかくなったソックライナーで足当たりがやさしくなった一方、つま先周りはやや先細りという評価もあります。
アウトソール
アウトソールは、減りやすいかかとと前足部にだけラバーを貼り、中足部はフォームがむき出しの作りです。ラバーの部分は海外のラボの摩耗テストで削れが少なかった一方、むき出しの中足部は荒れた路面やすり足で削れやすいという声が国内外にあります。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、長さはいつものサイズでOKです。幅はレギュラー・ワイド・エキストラワイドの3つから選べます。ただし、つま先周りはやや先細りという評価があるので、幅の広い人はワイドも試してから選んでください。
いつものサイズ。幅が気になればワイドを
- 足幅(ワイズ):レギュラーでも「ちょうどいい」という声が多い一方、海外では「普通〜ややタイト」「つま先が先細り」という評価です。
- 甲の高さ:甲にゆとりがあり、アッパーが柔らかいという国内の報告があります。
- クリフトン10との比較:10と同じサイズで問題なかったという報告です。10のワイドを履いていた人は、11のワイドがタイトに感じることがあります。
- 特記事項:ワイドは一部のカラーのみ。エキストラワイドは黒系の2色です。
ワイドとエキストラワイドの選び方
クリフトン 11は、同じ長さで3つの幅から選べます。HOKAの公式サイトによると、違いは足囲(足のいちばん太いところの周り)です。
| 幅 | 足囲の目安(公式) | 向いている人 |
|---|---|---|
| レギュラー | 基準 | いつものランニングシューズで幅がきつくない人 |
| ワイド | レギュラーより約12mm(約2サイズ分)大きい | 小指の付け根が当たりやすい/ほかのブランドでも幅広を選んでいる人 |
| エキストラワイド | レギュラーより約24mm(約4サイズ分)大きい | ワイドでも窮屈な人。カラーは黒系に限られる |
ワイドはすべてのカラーにあるわけではなく、エキストラワイドはHOKAの発表ではブラック/ブラックとブラック/ホワイトだけです。GTX版はレギュラーとワイドの2つです。
注意したいのは、11のワイドは10のワイドより中足部からつま先がタイトになったという海外の報告があることです。この報告を紹介した国内のレビュアー自身は、10との差をそこまで感じなかったそうです。海外のラボの計測でも、つま先周りは平均より細めでした。10のワイドから買い替える人は、店頭でワイドとエキストラワイドを履き比べてください。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告を並べると、長さはいつものサイズでちょうどいいという声がほとんどです。
| 普段25.5cm | 25.5cmでつま先に十分な余裕。足幅はちょうどよく、甲にもゆとりがある。かかとのホールドも良い(月間300km前後のランナー) |
|---|---|
| 足長27.0cm | 足幅11.5cmで、27.5cmのレギュラーがジャストフィット(フル2時間40分のランナー) |
| 普段27.0cm | 27.0cmで、足幅が広い人でもやさしくフィット。爪先に1cmほど余裕のあるサイズを勧めている(国内のショップのレビュー) |
| 普段28.5cm | 10と同じ28.5cmで問題なし。つま先の形がよりまっすぐになった(サブ3ランナー) |
| 海外 | 普段どおりのサイズという評価。幅は普通〜ややタイトで、つま先はやや先細り |
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、ブレにくい安定感と、足当たりのやさしさを評価する声が多い一方、反発の控えめさと、中足部の減りやすさを気にする声も見られました。
足先に十分な余裕があり、甲にもゆとりがある。かかとはしっかりホールドされて、ストレスのないフィット感
霧雨の中の初走でも、濡れた路面でグリップ感があった。足全体をやさしく包み込むようなフィット感
硬めの接地感で、安定感が抜群。ジョグ専用として使いやすい
一方で、次のような気になる声もありました。
反発は控えめで、EVAのミッドソールは一昔前という印象もある。中足部はアウトソールがなく削れやすい
約130kmで、むき出しのミッドソールとアウトソールが削れ、クッションの柔らかさも落ちてきた
前に進むようなシューズではない。柔らかく沈む接地感を求める人には合わない
耐久性は?傷みやすい場所と約130kmの報告
クリフトン 11の耐久性は、ラバーのある部分は減りにくいが、ラバーのない中足部とミッドソールは早めに傷むと見られます。海外のレビュアーは耐久性を「低〜中」としています。
ラバー部は良好。中足部の削れに注意
- かかとと前足部のラバーは、海外のラボの摩耗テストで削れが0.9mmと平均より少なかった。
- 中足部はラバーがなくフォームがむき出し。荒れた路面やすり足で削れやすいという声が国内外にある。
- 約130kmでミッドソールが平たくなり、柔らかさが落ちてきたという海外の報告がある。
実際に走った人の報告:約130kmで中足部の削れ
クリフトン 11は2026年7月発売で、今見つかる距離の報告は約130kmまでです。並べると、ラバーのある部分は減りにくい一方、ラバーのない中足部とミッドソールは早めに変化が出るという評価です。
| 約130km | むき出しのミッドソールとアウトソールが削れ、かかとの外側も減ってきた。ミッドソールが平たくなり、柔らかさと弾みが落ちてきた(海外のレビュアー) |
|---|---|
| ラボの計測 | アウトソールの摩耗テストで削れは0.9mm(平均1.1mm)と少なめ。つま先のアッパーの耐久テストは5段階で2 |
約130kmの報告をしたレビュアーは、体重の重い人ほど早く傷みやすいと書いています。ソールは10と同じなので、長く履いたときの持ちは10の報告が目安になります。何km持つかの話は、こちらのクリフトン10の記事にまとめています。

履き分けの重要性
Clifton 11は、ゆっくりのジョグからロング走までを受け持つ、練習の土台になるシューズです。反発が控えめなぶん、速いペースの日とレースの日に、同じHOKAの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。
TEMPO / SPEED
テンポ走〜スピード練習の日
超臨界発泡のフォームを使った軽いモデル(公式237g・28cm)。クリフトン 11では物足りない、速い足さばきの日を受け持ちます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、Clifton 11が最も活きるのは、キロ5分半より遅いジョグとロング走です。国内のレビューでは、適正ペースをキロ5分30秒〜7分とし、キロ4分台まで上げると反応が物足りないとされています。
厚いクッションとメタロッカーで、疲れた脚でも楽に足が前へ転がります。
ブレにくく、毎日の距離を無理なく積めます。ウォーキングや普段履きにも。
キロ5分前後ならこなせますが、反発が控えめでペースを保つには脚を使います。
反応が穏やかで、速い切り替えには向きません。マッハ 7などを合わせてください。
完走目的のフルやウルトラなら選択肢。記録を狙うならレース用を。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Clifton 11と比較したいシューズを選ぶ
New Balance 1080v15 との違い
Fresh Foam X 1080 v15は、新しいInfinionフォームで柔らかく沈んでから弾み返す、ニューバランスのクッションモデルです。27cm相当でClifton 11より5gほど軽く、価格は2,200円高くなります。ヒールは2mm薄く、ドロップは6mmと低めです。モチモチと弾む柔らかさを取るなら1080 v15、沈み込みすぎない安定感と価格を取るならClifton 11です。1080 v15については、こちらの記事で詳しく書いています。

Nike Vomero 18 との違い
Vomero 18は、ZoomXとReactXの2層でかかと46mmの厚底にした、ナイキのクッションモデルです。価格は2,200円安い一方、27cm相当でClifton 11より30gほど重く、ヒールは4mm厚くなります。どちらもゆっくり走る日の靴ですが、Vomero 18は深く沈むふかふかのクッション、Clifton 11は沈み込みすぎずロッカーで転がる走りが持ち味です。とにかく柔らかさと価格を取るならVomero 18、軽さと沈み込みすぎない走りを取るならClifton 11です。Vomero 18については、こちらの記事で詳しく書いています。

よくある質問
Qワイドとレギュラーのどちらを選べばいいですか?
Aいつものランニングシューズで幅がきつくなければレギュラーで大丈夫です。小指の付け根が当たりやすい人や、ほかのブランドでも幅広を選んでいる人はワイド(足囲が約12mm大きい)を、ワイドでも窮屈な人はエキストラワイド(約24mm大きい)を試してください。10のワイドを履いていた人は、11のワイドがタイトに感じることがあるので履き比べを。
Qクリフトン10から買い替えるべきですか?
Aソールは同じなので、走った感触はほぼ変わりません。10のアッパーの当たりが気になっていた人や、10がへたってきた人には買い替える価値があります。10の履き心地に満足していて、まだ十分に走れるなら急ぐ必要はありません。
Q普段履きやウォーキングにも使えますか?
A使えます。HOKAも用途を「ランニング&ウォーキング」としていて、国内のレビューでも普段履き・通勤・立ち仕事に向くとされています。雨の日にも履くなら、防水のGTX版(25,300円)も選択肢です。
Q発売日と価格は?
A日本では2026年7月1日に発売され、価格は19,800円(税込)です。メンズは25.0〜29.0cmと30.0cm、レディースは22.0〜26.5cmで、レディースにもワイドとエキストラワイドがあります。
Qフルマラソンやスピード練習にも使えますか?
A完走を目指すフルマラソンなら選択肢になります。ただし反発は控えめで、キロ4分台では物足りないという声があるので、記録を狙うレースやスピード練習は、マッハ 7やレース用のシューズを合わせてください。
まとめ
クリフトン 11(HOKA Clifton 11)は、42mmの厚底とメタロッカーを10から引き継ぎ、アッパーとソックライナーを新しくして足当たりをやさしくした定番のデイリートレーナーです。長さはいつものサイズでよく、幅はレギュラー・ワイド・エキストラワイドの3つから選べます。ゆっくりのジョグやロング走、ウォーキングや普段履きまで、楽に足が前へ転がります。
一方で、反発は控えめで、ラバーのない中足部は削れやすいという声があります。10のワイドからの買い替えは、11のワイドがタイトに感じることがあるので試し履きを。速いペースの日はマッハ 7、レースの日はシエロ X1 3.0を組み合わせると、役割がはっきりします。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
