ミズノのジョグ・リカバリー用の厚底シューズ「ウエーブスカイ9(MIZUNO WAVE SKY 9)」。買う前に一番迷うのは、通常モデルとSW(ワイド)のどちらを選ぶかです。先に答えると、長さはいつものサイズでOK。ただしつま先は前作より細いので、幅広の人はSW(4E相当)を。国内外の実際に履いた人の報告をもとにその根拠を示し、厚さ・ドロップ・重さ、前作やウエーブライダー30との違い、ライバルとの比べ方までまとめます。
Review
かかと約44mmの2層クッションで、
疲れた脚を守るジョグ・リカバリー用の厚底。
特におすすめなランナー
- 疲れを抜くジョグやLSDの靴が欲しい人
- ドロップの低い厚底を試したい人
- 幅広でSW(4E相当)を選びたい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
MIZUNO WAVE SKY 9 基本スペック
WAVE SKY 9は、2層のクッション材を波形構造で支えた、ミズノのジョグ・リカバリー用の厚底シューズです。公式の区分では2025年秋冬モデルで、前作より厚くなり、ドロップは8mmから6mmに下がりました。
| 価格 | 19,800円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約290g(メンズ27.0cm片方/公式) |
| ミッドソール | 2層構造(上層:MIZUNO ENERZY NXT/下層:MIZUNO ENERZY)+ 波形構造(プレートなし) |
| アッパー | スムースストレッチウーブン(2E相当/SWは4E相当) |
| スタック / ドロップ | ヒール約44mm / フォア約38mm(ドロップ6mm・海外の公表値) |
| アウトソール | X10(耐摩耗ラバー) |
前作 WAVE SKY 8 からの進化
結論として、WAVE SKY 9で一番変わったのはソールの厚さと形です。前作の泡のように分かれた見た目のソールから、なめらかな波形のソールに変わりました。厚さはかかとで約3mm、前足部で約5mm増え、ドロップは8mmから6mmに。ソールの幅も広くなり、重さは約275gから約290gに増えています。
走った体感としては、クッションはさらに厚くなった一方、弾みは前作より控えめという声が多く見られます。海外のラボでは、反発の数値が前作より約10%下がり、前足部の曲げにくさは大きく増えました。前作の弱点だった通気性と濡れた路面のグリップは良くなった一方、つま先は前作より細くなっています。
厚さ・ドロップ・重さ・カラーは?
ウエーブスカイ9はかかと約44mm・前足部約38mmで、ドロップ(かかととつま先の高低差)は6mmです。前作ウエーブスカイ8(41mm/33mm・ドロップ8mm)より厚くなり、とくに前足部が厚くなった分だけ、かかととつま先の差が小さくなりました。
| ウエーブスカイ9 | ウエーブスカイ8(前作) | |
| 厚さ(かかと/前足部) | 約44mm/約38mm(海外の公表値) | 41.0mm/33.0mm(公式) |
| ドロップ | 6mm | 8mm |
| 重さ(27.0cm片方・公式) | 約290g | 約275g |
| 価格(税込) | 19,800円 | 19,800円 |
| 幅 | 2E相当/SW(4E相当) | 2E相当/スーパーワイド |
厚さとドロップは国内の公式ページに載っていないため、海外のメーカー表記を載せています。海外のラボの実測もかかと44.3mm・前足部38.1mm・ドロップ6.2mmで、ほぼ同じでした。重さは前作より約15g増えています。公式の区分では2025年秋冬モデルで、2026年秋冬にも新しいカラーが出ています。
ドロップ6mmで何が変わる?
結論から言うと、かかとから着地する人だけでなく、足裏全体や前足部で着地する人にも使いやすくなりました。国内のシューズアドバイザーは、前側の厚みが十分にあるため、足底全体や前足部で接地するランナーも使いやすいとしています。そのうえで、ドロップ6mmのウエーブスカイ9と、ドロップが高めのウエーブライダーを履き分ける使い方を勧めています。
ただし、反発は控えめです。前足部で着地してピッチを速く刻む海外のレビュアーは「靴が動きを邪魔するように感じる」と書いていて、海外では「かかと着地の人のほうが合う」という声もあります。着地の仕方に関係なく、ゆっくり走る日の靴として選ぶのが合っています。
カラーとサイズの展開
| メンズ(2E相当) | ダークネイビー×イエロー×ブルー/ホワイト×ブルー×イエロー/グレー×スカイブルー×コーラル。25.0〜29.0cm(グレーは30.0〜32.0cmも) |
|---|---|
| SW(4E相当) | ブラック×ホワイト/ブラック。25.0〜29.0cm |
| レディース(ミズノ直営限定) | ダークネイビー×ピンク×パープル/オフホワイト×ブルー×イエロー。22.5〜26.0cm、約245g(24.5cm片方) |
価格はどれも19,800円(税込)です。SWは黒系の2色だけなので、色で選びたい人は先にSWが必要かどうかを決めておくと迷いません。
ウエーブライダー30・ネオビスタ3との違いは?
同じミズノの厚底で迷いやすいのが、定番のウエーブライダー30と、プレート入りのネオビスタ3です。先に答えると、ゆっくり走る日の脚の守りならウエーブスカイ9、毎日のジョグを1足でこなすならウエーブライダー30、ロング走でペースを保つならネオビスタ3です。
| ウエーブスカイ9 | ウエーブライダー30 | ネオビスタ3 | |
| 価格 | 19,800円 | 18,700円 | 24,200円 |
| 重さ(27.0cm) | 約290g | 約265g | 約265g |
| 厚さ(かかと) | 約44mm | 42.5mm | 44.5mm |
| ドロップ | 6mm | 8mm | 8mm |
| プレート | なし(波形構造) | 全長のウエーブプレート | ナイロンプレート |
| 幅 | 2E相当/SW(4E相当) | 2E相当/SW(4E相当) | 2E相当 |
ウエーブスカイ9は3足の中でいちばん重く、ドロップがいちばん低い靴です。ミズノの区分も「ジョグ/リカバリー」で、疲れを抜く日やLSDに向けた作りです。ウエーブライダー30はプレートで沈み込みを抑えた安定寄りの定番で、少しペースを上げる日にも対応します。ネオビスタ3はミズノ自身が「ロングランや、脚を残したいシーンに」としている厚底です。幅広でSWを選びたい人は、ウエーブスカイ9とウエーブライダー30の2足から選べます。


各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは2層構造です。上層は窒素を使った超臨界発泡のクッション材「MIZUNO ENERZY NXT」、下層はやや硬めの「MIZUNO ENERZY」で、柔らかさと着地の支えを分担しています。ソールの側面はミズノの基幹技術である波形構造で、プレートは入っていません。前作より前足部が厚くなり、ソールの幅も広がりましたが、海外では「安定している」「まだ物足りない」と評価が分かれています。
アッパー
アッパーは「スムースストレッチウーブン」という織物で、横には足幅に合わせて伸び、縦には伸びにくい作りです。シュータンにはマチ(ガセット)があり、首回りのパッドも厚めで、かかとをしっかり包みます。暗い道で光を反射するプリントも入っています。
アウトソール
アウトソールには、ミズノの耐摩耗ラバー「X10」を、かかとからつま先まで広く貼っています。海外のラボでは、前作で弱点だったグリップの数値が大きく上がりました。雨の日でも滑らなかったという声がある一方、溝が浅めなので濡れた路面では平均的という評価もあります。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、長さはいつものサイズでOKです。ただし、つま先は前作より細く、高さも低めに作られています。幅広や甲高の人は、通常モデルより先にSW(4E相当)を試してください。
いつものサイズ。幅広の人はSWを
- 足幅(ワイズ):通常モデルは2E相当。つま先は前作より細く、先細りの形です。幅広の人向けにSW(4E相当)があります。
- 甲の高さ:つま先周りは低め。SWは甲回りが通常モデルより12mm大きく作られています。
- 他ブランドとの比較:長さは一般的なサイズ感で、いつものサイズでちょうどいいという報告がほとんどです。
- 特記事項:首回りとシュータンのパッドが厚く、かかとはしっかり包まれます。かかとが少しゆるいと感じた海外のレビュアーもいるので、紐の締め方も確かめてください。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告をまとめると、長さはいつものサイズでOK。ただし、つま先は前作より細く、幅広の足には窮屈という結果です。
| 長さ | いつものサイズでちょうどいいという報告がほとんど |
|---|---|
| つま先の幅 | 海外のラボの計測で、前作より約5mm細い。先細りで容量が小さいという声も |
| つま先の高さ | 平均より低め(海外のラボ)。ただしアッパーが伸びて、指はある程度動かせる |
| 中足部〜かかと | つま先より広め。かかとが少しゆるいと感じた海外のレビュアーもいる |
| フィット | 「非常にフィットする。履いた第一印象は実際の重さより軽い」(国内のシューズアドバイザー) |
かかとがゆるいと書いた海外のレビュアーは、「つま先が細いので、サイズを上げても下げても解決しない」としています。つま先の細さが気になる人は、サイズを上げるより、幅の広いSWを試すほうが近道です。
SW(ワイド)はどう選ぶ?
ウエーブスカイ9には、通常モデル(2E相当)とは別にSW(スーパーワイド・4E相当)があります。ミズノの説明では、甲回りの寸法を通常より12mm大きくした作りです。価格・重さ・ソールは通常モデルと同じで、サイズは25.0〜29.0cmです。
普段2Eで困らない・足が細め:通常モデルのいつものサイズでOK
普段3E以上・甲高・つま先が当たりやすい:SWのいつものサイズを先に試す
前作ウエーブスカイ8の通常モデルで、つま先がぎりぎりだった人:今作は細くなっているので、SWも履き比べる
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、足を包むフィットと、ゆっくり走る日の快適さを評価する声が多い一方、反発の少なさと、つま先の細さを気にする声も見られました。
アッパーが非常にフィットする。履いたときの第一印象は、実際の重さよりも軽い
数値の上では重いのに、足元では重く感じない。ゆっくりのジョグ、リカバリー、のんびりしたロング走にぴったり
足が深く沈み込みすぎないので、体重の重いランナーにも合う。厚底のわりに安定している
一方で、次のような気になる声もありました。
とても柔らかいが反発がなく、約70km走ったが、どれも砂浜を走っているようだった
つま先が先細りで容量が小さい。かかとは少しゆるく、サイズを上げても下げても解決しない
首回りとシュータンのパッドが多く、暑い時期より涼しい季節に向いている
耐久性は?靴底もアッパーも丈夫
ウエーブスカイ9の耐久性は、平均より長持ちする部類と見られます。ただし何百kmも走った報告はまだありません。
靴底もアッパーも傷みにくい
- アウトソールはミズノの耐摩耗ラバーX10。かかとからつま先まで広く貼られ、海外のラボの削るテストでも前作より減りにくかった。
- アッパーとかかとのパッドは、ラボの耐久テストで5段階の4と5。破れや擦り切れに強い。
- 下層のクッション材は上層より硬めで、深く潰れすぎない。海外のレビュアーも、ミッドソールは長持ちしそうと見ている。
実際に走った人の報告とラボの結果
ウエーブスカイ9は、何百kmも走った報告がまだ見つかりません。今ある報告とラボの結果を並べると、靴底のゴムもアッパーも傷みにくく、長く履ける作りと見られています。
| 約32km | ミッドソールがなじんで、走り心地が落ち着いてくる。ミッドソールもアウトソールも長持ちしそう(海外のレビュアー) |
|---|---|
| 約70km | 路面の汚れで色がくすんだ程度で、傷みは見られない(海外のレビュアー) |
| アウトソール | 海外のラボの削るテストで1.1mm減。デイリー用の平均並みで、前作より減りにくい |
| アッパー・かかと | ラボの耐久テストで、アッパーは5段階の4、かかとのパッドは最高の5 |
履き始めは2層のクッションがなじまず硬く感じ、30kmほど走ると落ち着いたという声があります。買ってすぐの印象だけで判断しないでください。走った距離の報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
WAVE SKY 9は、疲れを抜く日やLSDを受け持つシューズです。反発が控えめで重さもあるので、ペースを上げる日と毎日のジョグには、同じミズノの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。
LONG / TEMPO
ロング走〜ペース走の日
44.5mmの厚底にナイロンプレートを入れた約265gのモデル。ミズノは「ロングランや、脚を残したいシーンに」としていて、一定のペースを保つ練習を任せられます。
JOG / DAILY
毎日のジョグの日
全長のウエーブプレートを入れた約265gの定番。ドロップは8mmで、ドロップ6mmのウエーブスカイ9との履き分けをシューズアドバイザーも勧めています。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、WAVE SKY 9が最も活きるのは、ペースを気にせずゆっくり走るジョグとLSDです。海外のレビュアーも、キロ6分より遅いペースが最も合うとしています。
厚いクッションで疲れた脚への衝撃を抑えられる。ミズノの区分も「ジョグ/リカバリー」。
クッションは十分。ただ約290gと重く、反発も控えめなので、軽快さを求める日には向きません。
反発が控えめで、ペースを上げるほど重く感じるという声。ペース走はネオビスタ3などに。
重さと前足部の硬さで、速い切り替えには向きません。
記録を狙うレースには不向き。かかと約44mmは、公認レースの規則(ロードは40mmまで)も超えます。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
WAVE SKY 9と比較したいシューズを選ぶ
Nike Vomero 18 との違い
Vomero 18は、同じ2層のクッションで脚を守るリカバリー向けの厚底です。価格は2,200円安く、かかとは2mm厚く、重さはほぼ同じです。大きな違いはドロップで、Vomero 18の10mmに対してWAVE SKY 9は6mmです。クッションは、Vomero 18が深く沈み込む柔らかさなのに対し、WAVE SKY 9は海外で「平均的な厚底より硬め」「沈み込みが少ない」と評価されています。ふかふかと沈む柔らかさが好きならVomero 18、かかととつま先の差が小さい厚底や、SW(4E相当)が欲しいならWAVE SKY 9です。
HOKA Bondi 9 との違い
Bondi 9は、厚さ・ドロップ・重さがWAVE SKY 9とほぼ同じで、海外のレビューでも「同じ部類の靴」と比べられています。どちらも柔らかすぎない厚いクッションで、安定した走り心地と、控えめな反発が共通点です。違いは価格と転がり方で、WAVE SKY 9のほうが4,400円安く、Bondi 9はHOKAらしい前に転がるような走り心地が特徴です。HOKAの転がるような走り心地が好きならBondi 9、同じ役割を価格を抑えて選ぶならWAVE SKY 9です。
よくある質問
Qサイズはいつもと同じでいいですか?
A長さはいつものサイズでちょうどいいという報告がほとんどです。ただしつま先は前作より細く、高さも低めです。幅広や甲高の人は、サイズを上げるより、SW(4E相当)のいつものサイズを先に試してください。
QSW(スーパーワイド)は通常モデルと何が違いますか?
A足幅が4E相当になり、甲回りの寸法が通常モデルより12mm大きく作られています。価格(19,800円)・重さ(約290g)・ソールは同じです。サイズは25.0〜29.0cmで、カラーはブラック×ホワイトとブラックの2色です。
Qドロップと厚さはどのくらいですか?
A海外のメーカー表記で、かかと約44mm・前足部約38mm、ドロップは6mmです(国内の公式ページには記載がありません)。前作ウエーブスカイ8は41mm/33mm・ドロップ8mmだったので、前足部が厚くなり、かかととつま先の差が小さくなりました。
Q前作ウエーブスカイ8から買い替える価値はありますか?
A前作の通気性や、濡れた路面での滑りやすさが気になっていたなら、買い替える価値があります。クッションも厚くなりました。一方で、重さは約15g増え、弾みは控えめになり、つま先も細くなっています。前作の通常モデルでつま先がきつめだった人は、SWも試してください。
Qフルマラソンの本番に使えますか?
A記録を狙うレースには向きません。約290gと重く、反発も控えめで、ミズノの区分も「ジョグ/リカバリー」です。またかかと約44mmは、世界陸連の規則(ロードのシューズは40mmまで)を超えるので、規則に沿った大会で公認の記録を狙うなら使えません。完走が目標の大会でも、まずは30km走などで試してから決めてください。
まとめ
ウエーブスカイ9(MIZUNO WAVE SKY 9)は、かかと約44mmの2層クッションを波形構造で支えた、疲れを抜くジョグやLSDに向いたミズノの厚底です。前作より厚くなってドロップは6mmに下がり、靴底もアッパーも傷みにくい作りです。長さはいつものサイズでよく、幅広の人にはSW(4E相当)があります。
一方で、約290gと重く、反発は控えめで、つま先は前作より細めです。ペースを上げる日はネオビスタ3、毎日のジョグはウエーブライダー30と組み合わせると、役割がはっきりします。もっと深く沈む柔らかさが欲しいならボメロ18、転がる走り心地が好きならボンダイ9も比べてみてください。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
