HOKAのスタビリティシューズ「アラヒ 9(HOKA Arahi 9)」。先に答えると、サイズはいつもどおりでOK。ただしつま先周りは細めという評価があるので、指の付け根が横に広い人はワイドを選んでください。H-Frameで内側への倒れ込みを穏やかに支えつつ、スタビリティとしては軽めの284gにまとめた、ゆっくり長く走るための1足です。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、ワイドの選び方、前作アラヒ 8やクリフトン 11との違い、ストラクチャー 26・860 v15との比べ方までまとめます。
Review
倒れ込みを穏やかに支える、
軽めのスタビリティシューズ。
特におすすめなランナー
- 着地で足首が内側に倒れやすい人
- 重くてゴツい安定靴は避けたい人
- クリフトンは柔らかすぎると感じた人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
HOKA Arahi 9 基本スペック
Arahi 9は、HOKAのロードシューズの中で、内側への倒れ込みを支えるスタビリティモデルです。2026年7月1日に発売され、価格は19,800円(税込)。柔らかいフォームの周りを硬めの部分で囲む「H-Frame」で、足首が内側に倒れすぎる動きを抑えます。今作は、アッパーの内側にタイトなメッシュを使ってサポートを強めました。
| 価格 | 19,800円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 284g(メンズ/公式)/レディース233g |
| ミッドソール | 2層構造のコンプレッション成型EVA+ 改良型H-FRAME |
| アッパー | エンジニアードメッシュ(ハプティックプリント・リフレクター付き) |
| スタック / ドロップ | 公式の記載なし(海外のレビューでヒール39mm / フォア31mm)・ドロップ8mm |
| アウトソール | 超耐摩耗性ラバー(PODULARデザイン) |
前作 Arahi 8 からの進化
結論として、Arahi 9の変更の中心はアッパーで、靴底の基本の作りは前作を引き継いでいます。HOKAの発表では、内側のサポートを強めるアッパーの改良と、新しいプリントやシリコンの装飾が変更点です。H-Frameは前作アラヒ 8から使われている仕組みで、今作はその改良型です。海外のラボの計測では前作より約20g重くなり、靴底は少し曲がりやすくなりました。
走った体感は評価が分かれます。「着地が少し柔らかくなった」という声と、「ミッドソールは前作と同じ」という声があり、つま先周りも「広くなった」「同じくらい」と意見が割れています。通気性が良くなった点は、海外のレビューでそろっています。前作から履き替えた国内の人は「機能は8で問題なかったが、見た目が良くなった」と書いていました。前作に満足しているなら急いで買い替える必要はなく、前作が手に入らなくなったら乗り換えるくらいで十分です。
発売日・価格・サイズ展開は?
アラヒ 9は2026年7月1日に発売され、価格は19,800円(税込)です。メンズ・レディースとも、レギュラーとワイドが同じ価格で選べます。
| 発売日 | 2026年7月1日 |
|---|---|
| 価格 | 19,800円(税込)。ワイドも同じ価格 |
| メンズ | 25.0〜29.0cm・30.0cm/284g(公式) |
| レディース | 22.0〜25.0cm/233g(公式) |
| 幅 | レギュラー/ワイド(足囲が約12mm、約2サイズ分大きい) |
| 用途(公式) | ランニング/ウォーキング |
名前が似た「アラヒ SR」は、HOKAが用途を「立ち仕事」としている別のモデルです(25,300円)。走るならアラヒ 9を選んでください。
クリフトン11・リンコン5との違いは?HOKAの中でどれを選ぶ?
同じHOKAで迷いやすいのが、クッション重視のクリフトン 11と、手頃なリンコン 5です。先に答えると、着地で足首が内側に倒れやすい人はアラヒ 9、柔らかさを取るならクリフトン 11、価格を抑えるならリンコン 5です。
| アラヒ 9 | クリフトン 11 | リンコン 5 | |
| 性格 | 内側を支えるスタビリティ | 支えのないクッション重視 | 支えのない手頃なデイリー |
| 価格 | 19,800円 | 19,800円 | 16,500円 |
| 重さ(公式) | 284g | 283g | 276g |
| 厚さ(かかと) | 39mm(海外の値) | 42mm(公式) | 約37mm(海外の値) |
| ドロップ | 3足とも8mm | ||
| 柔らかさ | 中間(36.1HA) | いちばん柔らかい(31.5HA) | いちばん硬い(38.4HA) |
※柔らかさの数値は国内のレビュアーの計測(数値が小さいほど柔らかい)。
価格はクリフトン 11と同じで、重さもほぼ同じです。違いは内側への倒れ込みを支える仕組み(H-Frame)があるかどうかです。国内のレビュアーは、3足のクッション感を「クリフトン 11、リンコン 5、アラヒ 9の順」とし、アラヒ 9は靴底の曲がりにくさも3足でいちばん高いと計測しています。クリフトンやボンダイは柔らかすぎると感じた人にも向く、という評価です。
普段履き・ウォーキングに使える?
使えます。HOKAは用途を「ランニング/ウォーキング」としていて、国内のレビュアーも「ランニングより普段履きとして考えたほうが好感触」と書いています。
普段履きに向く理由:沈み込みすぎないクッション/支えに強制感がない/アウトソールが減りにくい/黒一色のカラーもある
気をつけたい点:つま先周りは細めという評価があり、幅広の足ならワイドを/厚さ約39mmの靴なので、低い靴に慣れた人は最初に慣れが必要
HOKAの公式サイトのレビューにも、普段使いでワイドを選んで「サイズバッチリ」という声や、前作から履いていて「ビジネスシーンではオールブラックが使いやすい」という声があります。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、HOKAの定番素材「コンプレッション成型EVA」の2層構造です。柔らかいフォームの周りを硬めの部分で囲む「H-Frame」で、従来のスタビリティシューズのような硬い支えの部品を使わずに、内側への倒れ込みを抑えます。支えに強制感が無いのはこのためで、逆に強く内側に倒れる人には柔らかすぎるという声もあります。つま先とかかとが反り上がったMetaRockerで、着地から前へ転がるように進みます。
アッパー
アッパーは、通気性のよいエンジニアードメッシュ。今作は内側にタイトなメッシュを使い、中足部のサポートを強めました。手で触れると凹凸のあるハプティックプリントや3Dシリコンプリント、暗い時間に光を返すリフレクターも付いています。通気性が良くなったという評価は、海外のレビューでそろっています。
アウトソール
アウトソールは、HOKAが「超耐摩耗性」とするラバーを島のように並べた「PODULAR」デザイン。ラバーの厚さは3.5mmあり、海外のラボの削るテストでもほとんど減りませんでした。前作より靴底が少し曲がりやすくなったという計測もあります。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、長さはいつものサイズでOKです。ただし、つま先周りの幅は「細め」という海外のラボの評価があり、国内のレビュアーは「空間は確保されている」と書いていて、感じ方が分かれます。指の付け根が横に広い人は、同じ長さのワイドを選んでください。
長さはいつもどおり。幅広の足ならワイド
- 足幅(ワイズ):つま先周りは細めという評価。メンズ・レディースともワイド(足囲が約12mm大きい)があります。
- 甲・つま先の高さ:前足部の高さに余裕がある、という国内の計測があります。
- 同じHOKAとの比較:前作アラヒ 8やクリフトンを履いている人は、手持ちと同じサイズを基準にしてください。
- 特記事項:メンズは25.0〜29.0cmと30.0cm、レディースは22.0〜25.0cmです(日本の公式)。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告をまとめると、長さはいつものサイズでぴったり。ただし、つま先周りの幅は「細め」という評価もあるという結果です。
| 長さ | いつものサイズでぴったり、という報告で国内外がそろっている |
|---|---|
| つま先の幅 | 海外のラボは「指先が四角く広がる足には窮屈」と評価。国内のレビュアーは「つま先まわりの空間は確保されている」 |
| つま先の高さ | 前足部の高さは計測した靴の中でも上位(国内のレビュアーの計測) |
| 中足部・かかと | 内側にタイトなメッシュを使い、しっかり押さえる作り。前作よりホールドが良くなったという海外の声 |
| 前作との比較 | つま先が「広くなった」「同じくらい」と評価が分かれる |
ワイドとレギュラー、どちらを選ぶ?
ワイドはレギュラーより足囲が約12mm(約2サイズ分)大きく、価格は同じです。長さはいつもどおりで、幅で選んでください。
普段レギュラーで困らない人:いつものサイズのレギュラー
指の付け根が横に広い・普段3E以上の人:いつものサイズのワイド
前作アラヒ 8を履いていた人:同じサイズ・同じ幅を基準に
ワイドはメンズ・レディースの両方にあります。幅の感じ方が人によって分かれる靴なので、できれば店頭でレギュラーとワイドを履き比べてから決めてください。
実際に履いたランナーの声
国内外の声を見ると、強制感のない支え、動きやすさ、普段履きでの快適さを評価する声が多い一方、反発の少なさと、つま先周りの細さを気にする声も見られました。
普段使いとして購入。ワイドを選んでサイズはバッチリ、履き心地も良い
8から履いているが、機能は変わらず問題なし。気になっていた見た目が良くなり、オールブラックは仕事でも使いやすい
スタビリティとしては軽く、動きやすい。サポートに強制感がなく、普段履き・ウォーキングでも快適
一方で、次のような気になる声もありました。
反発力はほとんど得られず、走りは平凡でシンプル。ペースを上げる靴ではない
つま先周りが細く、指先が四角く広がる足だと窮屈に感じる
ミッドソールは前作と同じで、強く内側に倒れる人には支えが柔らかすぎる
耐久性は?アウトソールは減りやすい?
アラヒ 9の耐久性は、靴底のゴムが減りにくい、長く使えるタイプです。2026年7月発売で、何km走ったかの報告はまだありませんが、海外のラボの摩耗テストの結果が優秀です。
アウトソールが減りにくく、長く使えるタイプ
- HOKAが「超耐摩耗性」とするラバーを、かかとと前足部に島のように配置。海外のラボの削るテストでは、0.3mmしか減らなかった。
- ラバーの厚さは3.5mmと十分にある。
- ミッドソールは2層のEVA系フォームで、極端に柔らかい素材ではない。
アウトソールの摩耗テストは優秀
アラヒ 9は2026年7月発売で、何km走ったかの報告はまだ見つかりません。今わかっているのは海外のラボの結果です。アウトソールを削るテストで、ラバーはわずか0.3mmしか減らず、「非常に優秀」と評価されています。
| アウトソール | ラバーの厚さ3.5mm。削るテストで0.3mmしか減らない |
|---|---|
| アッパー | つま先の耐久テストは5段階で3(標準的) |
| ミッドソール | 2層のコンプレッション成型EVA。下の層は平均よりやや柔らかい |
靴底のゴムが先に減って寿命になることは少ないタイプと考えられます。走った距離の報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
Arahi 9は、毎日のジョグやロング走に向くシューズです。反発がほとんど無いので、テンポを上げる日とレースペースで走る日に、同じHOKAの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。
JOG / LONG
毎日のジョグ・ロング走の日
H-Frameが内側への倒れ込みを支え、疲れてフォームが崩れやすい後半も足運びが安定します。ウォーキングや普段履きにも回せます。
LONG / RACE PACE
ロング走・レースペースの日
PEBAフォームとPebax®プレートを組み合わせた練習用の厚底(25,300円)。距離を踏みながらペースを保つ練習に向きます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、Arahi 9が最も活きるのは、ゆっくりのジョグとロング走です。海外のレビューでは、気持ちよく走れるのはキロ5分前後まで、とされています。
倒れ込みを支えながら、ペースを気にせずゆっくり距離を踏めます。
減りにくい靴底で、毎日のジョグに気兼ねなく使えます。
反発がほとんど無く、キロ5分より速いペースでは反応が鈍いという声があります。
速い切り替えを想定した靴ではありません。
完走が目標のゆっくりしたペースなら使えますが、記録を狙うなら別の靴を。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Arahi 9と比較したいシューズを選ぶ
Nike Structure 26 との違い
Structure 26は、NikeのReactXフォームに中足部のサポートを組み合わせたスタビリティシューズです。価格は2,200円安い一方、公式の重さはArahi 9より40gほど重くなります。かかとの厚さはArahi 9のほうが3mmほど厚く、ドロップはStructure 26が2mm大きい10mmです。Structure 26は足首周りをしっかり固定する作り、Arahi 9はH-Frameとロッカーで強制感なく支えて前へ転がす作りです。しっかり固定されたい・価格を抑えたいならStructure 26、軽さと支えの自然さを取るならArahi 9です。
New Balance Fresh Foam X 860 v15 との違い
Fresh Foam X 860 v15は、2層のフォームの間に板(Stability Plane)を挟んだニューバランスのスタビリティシューズです。一番の違いは重さで、公式ではArahi 9のほうが約50g軽くなっています。厚さはほぼ同じで、ドロップは860 v15のほうが2mm小さい6mmです。860 v15は柔らかく足裏全体で受け止める乗り心地で、幅は4Eまで選べます。Arahi 9は沈み込みすぎず、アウトソールが減りにくいのが強みです。柔らかさと足幅のゆとりを取るなら860 v15、軽さと減りにくさを取るならArahi 9です。価格は860 v15のほうが1,870円安くなっています。
よくある質問
Qサイズはいつもと同じでいいですか?ワイドは必要ですか?
A長さはいつものサイズでぴったりという報告がそろっています。幅は、つま先周りが細めという海外のラボの評価がある一方、国内では空間があるという声もあります。普段レギュラーで困らないならレギュラー、指の付け根が横に広い人や普段3E以上の人は、同じ長さのワイドを選んでください。
Q発売日と価格はいつ・いくらですか?
A2026年7月1日に発売され、価格は19,800円(税込)です。ワイドも同じ価格です。メンズは25.0〜29.0cmと30.0cm、レディースは22.0〜25.0cmです。
Qアラヒ8から買い替えるべきですか?
A変更の中心はアッパーで、H-Frameは前作から使われている仕組みです(今作は改良型)。「ミッドソールは前作と同じ」という海外の評価もあります。前作に満足しているなら急ぐ必要はありません。通気性や見た目、内側のホールドを良くしたい人や、前作が手に入らなくなった人には、そのまま乗り換えられる後継です。
Qクリフトン11とどちらがいいですか?
A価格は同じ19,800円で、重さもほぼ同じです。着地で足首が内側に倒れやすい人や、クリフトンは柔らかすぎると感じた人にはアラヒ 9、倒れ込みが気にならず柔らかいクッションが欲しい人にはクリフトン 11が合います。
Q普段履きやウォーキングにも使えますか?
A向いています。HOKAは用途を「ランニング/ウォーキング」としていて、国内のレビュアーも普段履きとしての快適さを評価しています。立ち仕事が中心なら、HOKAには用途を「立ち仕事」とした「アラヒ SR」(25,300円)という別モデルもあります。
まとめ
アラヒ 9(HOKA Arahi 9)は、H-Frameで内側への倒れ込みを穏やかに支える、スタビリティとしては軽めで、靴底が減りにくいHOKAのデイリートレーナーです。サイズは長さがいつもどおりでよく、つま先周りが細めという評価があるので、幅広の足ならワイドを選んでください。クリフトン 11と同じ価格で、柔らかさより安定感を取りたい人に向きます。
一方で、反発はほとんど無く、テンポ走やスピード練習には向きません。前作アラヒ 8からの変更はアッパーが中心なので、前作に満足しているなら急いで買い替える必要はありません。テンポを上げる日はマッハ 7、レースペースのロング走はマッハ X 3を組み合わせると、役割がはっきりします。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
