HOKAのカーボンプレート入り厚底トレーニングシューズ「スカイワード X 2(HOKA Skyward X 2)」。買う前に気になるのは、重さとサイズ感です。先に答えると、重さは28.0cmで約311gと重め。サイズはいつもどおりでよいが、つま先は細めです。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、前作スカイワード Xやボンダイ 9との違い、何km持つか、ライバルとの比べ方までまとめます。
Review
PEBAの厚底とカーボンプレートで、
脚を守りながら長い距離を前へ進むスーパートレーナー。
特におすすめなランナー
- ロング走で脚を守りたい人
- ジョグからロング走まで1足で回したい人
- 厚底でもブレにくい靴がほしい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
HOKA Skyward X 2 基本スペック
Skyward X 2は、多層のPEBAフォームとスーパークリティカルEVAのあいだに凸型のカーボンプレートを挟んだ、厚底のトレーニングシューズ(スーパートレーナー)です。HOKAは「ロングランやリカバリーラン」に向けたモデルとしています。日本での取り扱いは、HOKAの公式サイト・直営店・小売店内のHOKA SHOPに限られます。
| 価格 | 27,500円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約311g(メンズ28.0cm片足/公式) |
| ミッドソール | PEBAフォーム+スーパークリティカルEVA(ロッカーフレーム)+ 凸型カーボンファイバープレート |
| アッパー | プレミアムジャカードメッシュ(ゾーンパッド付きタン) |
| スタック / ドロップ | ヒール44mm / フォア39mm(ドロップ5mm・海外のメーカー値) |
| アウトソール | 前足部:グリップ力の高いラバー/かかと:Durabrasionラバー |
前作 Skyward X からの進化
結論として、Skyward X 2は前作より軽く、低く、ブレにくくなりました。価格も下がっています。HOKAは厚さを2mm低くして軽くし、カーボンプレートを改良して、走りの安定性を高めたと説明しています。アッパーは前作のフラットニットから、パッド入りのタンを持つジャカードメッシュに変わりました。日本の公式価格は、前作の35,200円から27,500円へと7,700円下がっています。
走った体感では、安定感が増したという評価が海外でそろっています。前作は「靴がやり過ぎ」と感じることがあったが、今作は少し低くなって安定性が大きく上がった、という声です。海外のラボの計測でも、前作より約9%軽く、かかと側と前足部の台座が広がっています。一方、乗り心地の変化は評価が分かれます。「前作より硬めで反応がよい」というレビューもあれば、「少し柔らかく、弾むようになった」というレビューもあります。
重さは何g?前作やライバルと比べると
先に答えると、重さは公式で約311g(28.0cm片足)です。前作より軽くなりましたが、厚底のトレーニングシューズの中では重いほうです。
| スカイワード X 2 | 約311g(28.0cm/公式)。海外のラボでは27cm相当で286g |
|---|---|
| 前作 スカイワード X | 320g(公式。サイズの記載なし)。海外のラボでは、今作は前作より約9%軽い |
| ボンダイ 9 | 297g(公式。サイズの記載なし)。プレートなし |
| SuperComp Trainer v3 | 約271g(公式)。カーボンプレート |
| SONICBLAST 2 | 約242g(27.0cm/公式)。樹脂のプレート |
サイズの基準がそろっていない値もあるので、目安として見てください。国内のレビューには「履いてみると重さやもたつきはまったくない」という声がある一方、海外のレビューでは「速いワークアウトより、イージーやロング走向き」とされています。ゆっくり長く走る日なら重さは気になりにくく、テンポ走やインターバルでは不利になります。
ボンダイ 9とどっちがいい?
同じHOKAの厚底で、海外の検索でもよく比べられているのがボンダイ 9です。結論から言うと、ゆっくりのジョグや疲れを抜く日が中心ならボンダイ 9、ロング走でペースを少し上げたい日もあるならスカイワード X 2です。
スカイワード X 2が向く人:ロング走の後半もペースを保ちたい/カーボンプレートの押し出しがほしい/ジョグからロング走まで1足で回したい
ボンダイ 9が向く人:スピードは気にせず長く走りたい/足幅が広くワイドがほしい/価格を抑えたい
一番の違いはプレートです。スカイワード X 2はPEBAフォームの下に凸型のカーボンプレートを入れていて、HOKAは「一歩踏み出すたびに押し戻される」と説明しています。ボンダイ 9はプレートなしで、HOKAは「最上級のクッション性」「スピードは気にせず、長くランニングしたい方に」としています。価格はボンダイ 9のほうが3,300円安く、日本の公式サイトではワイドもあります。スカイワード X 2の商品ページにはワイドの記載がありません。ボンダイ 9については、こちらの記事で詳しく書いています。

各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、上に多層の「PEBAフォーム」、下にロッカー形状の「スーパークリティカルEVA」を重ね、そのあいだに凸型のカーボンファイバープレートを挟んだ構造です。柔らかいPEBAが着地の衝撃を受け止め、プレートが押し戻し、下のEVAが土台として支えます。海外のラボの計測では平均より柔らかく、衝撃吸収も高い一方、ねじれにくく、柔らかいのにブレにくいクッションです。
アッパー
アッパーは、前作のフラットニットから「プレミアムジャカードメッシュ」に変わりました。タンは部分ごとに厚みを変えたパッド入りで、紐をしっかり締めても甲が痛くなりにくい作りです。暗い時間に目立つリフレクティブ素材も入っています。一方、つま先は細く低めで、暑い日は通気性が落ちるという海外の声もあります。
アウトソール
アウトソールは、前足部にグリップ力の高いラバー、かかとに耐摩耗性のDurabrasionラバーを配置しています。海外のラボの摩耗テストでは削れが0.9mmと少なく、100km台の実走でもラバーの摩耗はわずかという報告です。厚底の広い接地面と合わせて、着地が安定します。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、長さはいつものサイズが基本です。ただしつま先は細く低めで、「最初は少し短く感じた」という海外のテスターもいます。足幅が広い人は、0.5cm大きいサイズも試してから選んでください。
いつものサイズ。幅が広い人は0.5cm上も試す
- 足幅(ワイズ):中足部は適度にタイトで、つま先は細め。海外のラボの計測でも、つま先の幅は平均よりやや細い結果でした。
- 甲の高さ:つま先の高さは低め。タンにはパッドが入っていて、紐をしっかり締めても甲が痛くなりにくい作りです。
- 他ブランドとの比較:普段どおりのサイズでよいという報告が多い一方、海外のラボの評価は「やや小さめ」です。
- 特記事項:日本の公式サイトの商品ページにはワイドの記載がありません。取り扱いはHOKAの店舗に限られます。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告を並べると、長さはいつものサイズでよいという声が多い一方、つま先が細く低いという指摘が目立ちます。足幅が広い人は、0.5cm大きいサイズも試してください。
| 長さ | 普段どおりのサイズでよいという報告が多い。ただし「つま先が低く、最初は少し短く感じる」「短めなのでサイズアップを」という海外のテスターもいる。海外のラボの評価は「やや小さめ」 |
|---|---|
| 足幅 | 中足部は適度にタイトという国内の評価。つま先は細めで、海外のラボの計測でも平均よりやや細い。細いつま先の圧迫で、約6kmまでしか走れなかったという海外のテスターもいる |
| かかと・甲 | かかとはしっかり収まり、ぐらつかないという国内の評価。タンにはパッドが入っていて、紐を締めても甲が痛くなりにくい |
| ワイド | 日本の公式サイトの商品ページには記載なし(海外ではワイドの展開あり) |
日本の公式サイトの購入者レビュー(3件)は、サイズ・幅ともに「ちょうど良い」でした。ただし2件はHOKAの店舗スタッフの投稿です。足幅が広い人や、長い距離でつま先が当たりやすい人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを店頭で履き比べてください。取り扱いはHOKAの公式サイト・直営店・HOKA SHOPに限られるので、試すならHOKAの店舗が確実です。
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、厚底なのにブレにくい安定感と、長い距離での脚へのやさしさを評価する声が多い一方、重さと、つま先の細さを気にする声も見られました。
厚いミッドソールで重そうに見えるのに、履くと軽快。かかとがしっかり収まり、ぐらつかない
前作は靴がやり過ぎと感じることがあったが、今作は少し低くなって安定性が大きく上がった
ジョグから使え、下りや平坦だけでなく上りも楽に走れた。このシューズでウルトラマラソンに出た
一方で、次のような気になる声もありました。
つま先が細くて低く、圧迫が出るので約6km(4マイル)までしか走れなかった
中足部〜かかとで着地する人向け。前足部で着地する人には合いにくい
イージーやロングには良いが、テンポ走やレースには向かない。暑い日は通気性も落ちる
寿命は何km?600kmまでの報告と傷みやすい場所
スカイワード X 2の耐久性は、アウトソールもミッドソールも傷みにくい部類と見られます。海外では100km台でほぼ新品同様、日本ではHOKAのスタッフが600km使っても減っていないと書いています。
ソールは減りにくい。かかと内側のパッドは弱め
- 前足部とかかとにラバーを配置。海外のラボの摩耗テストでも削れは0.9mmと少なかった。
- 柔らかいPEBAの下に、土台になるスーパークリティカルEVAとカーボンプレートが入り、フォームがつぶれにくい。
- 一方、かかと内側のパッドは海外のラボの耐久テストで5段階の2。ここが先に擦れる可能性がある。
実際に走った人の報告:600km使ってもソールの減りなし
今見つかる距離の報告は、約100kmから600kmまでです。並べると、アウトソールもミッドソールも傷みにくいという評価でそろっています。
| 約100km | 目立つ摩耗はなく、ラバーもそのまま。ミッドソールの感触も初日と同じ(海外のレビュアー) |
|---|---|
| 約130km | アウトソールのラバーの摩耗はわずか。ミッドソールの感触も変わらない(海外のレビュアー) |
| 約600km | アウトソールの減りも、アッパーのよれもない。クッションもつぶれる気配がない(HOKAの店舗スタッフ。日本の公式サイトのレビュー) |
| ラボの計測 | アウトソールの摩耗テストで削れは0.9mmと少ない。一方、かかと内側のパッドの耐久テストは5段階で2 |
600kmの報告はHOKAのスタッフによるものなので、割り引いて見てください。それでも、海外の100km台の報告やラボの計測と方向は同じです。弱いのはかかと内側のパッドで、擦れて先に傷む可能性があります。HOKAのスタッフ以外が数百km走った報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
Skyward X 2は、ロング走や疲れを抜く日を受け持つ、脚を守るためのシューズです。速いペースの日と軽いジョグの日に、同じHOKAの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。
LONG / EASY
ロング走〜リカバリーランの日
柔らかいPEBAフォームとカーボンプレートで、脚を守りながら長い距離を前へ進めます。ゆっくり長く走る日の主力です。
SPEED / RACE
スピード練習〜レース本番の日
PEBAX®プレートを入れたモデル。HOKAは「スピードトレーニングやレースに」としていて、重いSkyward X 2では不利な速いペースの日を受け持ちます。
JOG / DAILY
軽いジョグの日
プレートなしのデイリーモデル。HOKAは「毎日のランニングやリカバリージョグなどに」としていて、短い距離のジョグを気軽に走れます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、Skyward X 2が最も活きるのは、ペースを抑えて長い距離を走る練習です。HOKA自身が「ロングランやリカバリーラン」向けとしていて、海外のレビューでもイージーとロング走での評価が高く、テンポ走より速いペースでは重さが目立つという声がそろっています。
柔らかい厚底で着地の衝撃を抑えます。疲れた脚でもブレにくい。
ロッカーとプレートで自然と前に進みます。短い距離なら軽い靴のほうが気楽です。
ロング走の中でペースを上げるくらいなら対応できる。テンポ走では効率が落ちるという声も。
28.0cmで約311gと重く、速い切り替えには向きません。
完走〜サブ4のフルマラソンなら選択肢。サブ4より速く走るならレース用を。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Skyward X 2と比較したいシューズを選ぶ
New Balance FuelCell SuperComp Trainer v3 との違い
FuelCell SuperComp Trainer v3は、カーボンプレートを入れたNew Balanceのスーパートレーナーです。どちらもカーボン入りの厚底ですが、狙うペースが違います。Trainer v3は沈み込みすぎずに押し返す作りで、マラソンペース前後のロング走が得意です。Skyward X 2はより柔らかく、HOKA自身が「ロングランやリカバリーラン」向けとしています。厚さはどちらもメーカーの公表値で、Skyward X 2が4mm厚く、価格は3,300円高くなります。マラソンペースで走る練習が中心ならTrainer v3、ゆっくり長く走って脚を守りたいならSkyward X 2です。
ASICS SONICBLAST 2 との違い
SONICBLAST 2は、厚底に樹脂のプレートを入れたASICSのスーパートレーナーです。厚さは同じくらいですが、重さはSONICBLAST 2のほうがずっと軽く、価格も5,500円安くなります。弾むクッションと軽さで、テンポ走やポイント練習まで受け持つのがSONICBLAST 2、重さと引き換えに、柔らかさとブレにくさでロング走の脚を守るのがSkyward X 2です。スピード練習まで1足でこなしたいならSONICBLAST 2、ゆっくり長く走る日の脚を守りたいならSkyward X 2です。
よくある質問
Q重さは何gですか?重く感じませんか?
A公式で約311g(メンズ28.0cm片足)です。前作より軽くなりましたが、厚底のトレーニングシューズの中では重いほうです。国内のレビューでは「履いてみると重さやもたつきはまったくない」と書かれていました。ゆっくり長く走る日なら気になりにくく、テンポ走やインターバルでは重さが不利になります。
Qサイズはいつもと同じでいいですか?
A長さはいつものサイズでよいという報告が多いです。ただしつま先は細く低めで、海外のラボの評価は「やや小さめ」でした。足幅が広い人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを履き比べてください。
Q前作スカイワード Xから買い替える価値はありますか?
A前作の重さや、厚すぎてブレる感じが気になっていたなら、買い替える価値があります。今作は厚さを2mm低くして軽くなり、安定性も上がりました。価格も前作の35,200円から27,500円に下がっています。前作の走り心地に満足していて、まだ履けるなら、無理に買い替える必要はありません。
Qフルマラソン本番でも使えますか?
A完走〜サブ4を目指すなら、本番に履く選択肢になります。厚いクッションで後半まで脚を残しやすいからです。国内のレビュー企画でも、「ビギナーからフルマラソン・サブ4を目指す中級ランナーに最適な一足」という条件でHOKAが選んだのがこのシューズでした。ただし重さがあるので、サブ4より速いタイムを狙うなら、本番はレース用のシューズのほうが向いています。海外にも「レース本番には勧めない」というレビューがあります。
Qどこで買えますか?ワイドはありますか?
A日本の公式サイトには「公式サイト・直営店・小売店内にあるHOKA SHOPのみでのお取り扱い」と書かれています。メンズは25.0〜29.0cmと30.0cmの展開です。商品ページにはワイドの記載がないので、足幅が広い人はHOKAの店舗で試し履きしてから選んでください。
まとめ
スカイワード X 2(HOKA Skyward X 2)は、多層のPEBAフォームと凸型のカーボンプレートで、ロング走やリカバリーランで脚を守りながら前へ進む厚底のトレーニングシューズです。前作より軽く、低くなって安定感が増し、価格も7,700円下がりました。アウトソールも減りにくく、長く使えるという報告がそろっています。
一方で、28.0cmで約311gと重く、つま先も細めです。テンポ走やインターバルには向きません。足幅の広い人は、HOKAの店舗で試し履きをしてから選んでください。スピード練習やレースの日はマッハ X 3、軽いジョグの日はクリフトン 11を組み合わせると、役割がはっきりします。ゆっくりのジョグが中心なら、プレートなしのボンダイ 9も候補です。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
