【比較】ASICS MAGIC SPEED 5レビュー|Zoom Fly 6他と何が違う?

出典: アシックス公式サイト

ASICSの「MAGIC SPEED 5」は、上位のメタスピードに次ぐカーボンプレート搭載シューズの5代目です。前作の厚底路線を捨て、約50gの軽量化と薄型化で「レースシューズに迫る」性格へと大きく舵を切りました。国内外の実走レビューをもとに徹底レビューします。

Review

超厚底をやめ、
地面を押す感覚へ。軽さで回る、新世代カーボン。

特におすすめなランナー

  • テンポ走を軽快にこなしたい
  • サブ3.5〜3を目指したい
  • 自分の脚で蹴って走りたい
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まずは結論とスペックから

このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。

総合評価3.5

軽さと操作性を極めた実戦派

上位メタスピードに迫るFF LEAPを採用しつつ大幅軽量化した、テンポ走・インターバルを速く磨きたい中上級ランナー向けの実戦的なカーボン練習靴。

クッション性3.0

中厚底で硬めだが沈み込まない接地感

反発・推進力3.5

前足部で押した分だけ返る直接的な反発

安定・サポート3.5

硬さゆえの安定感と好ホールド

耐久・寿命3.0

ASICSGRIPの耐摩耗性は良好、長期データはまだ少ない

もくじ

ASICS MAGIC SPEED 5 基本スペック

MAGIC SPEED 5の最大の変更点は、約50gの軽量化と43.5mmから37.5mmへの薄型化です。上位メタスピードと同じFF LEAPを上層に採用し、世界陸連の40mm規定内に収めたことでレース対応力も高まりました。

ASICS MAGIC SPEED 5
ASICS MAGIC SPEED 5(画像:ASICS公式サイトより)
価格19,800円(税込)
重量(メンズ)約196g(27.0cm公称。実測ではRoad Trail RunがUS9で193g、SHUICHI HIBINOが27.5cm/US9.5で204gと報告)
ミッドソールFF LEAP(上層) + カーボンプレート+FF BLAST PLUS(下層)
アッパーエンジニアードメッシュ
スタック / ドロップヒール37.5mm / フォア30.5mm(ドロップ7mm)
アウトソールASICSGRIP

前作 MAGIC SPEED 4 からの進化

結論として、MAGIC SPEED 5で一番変わったのは乗り味そのものです。前作の「厚底でロッカーに転がる靴」から、「軽くて自分で押して走る靴」へと大きく転換しました。

走った体感としては、前作の勝手に前へ転がる感覚は薄れ、前足部で地面を押した分だけ返ってくる直接的な乗り味になりました。約50gの軽量化で脚を回しやすくなった一方、「柔らかさや推進力は前作の方が強かった」という声も残っています。

各パーツの構造

ミッドソール

MAGIC SPEED 5 ミッドソール
MAGIC SPEED 5 のミッドソール(画像:ASICS公式サイトより)

上層に反発とクッションを備える「FF LEAP」、下層に安定性を高める「FF BLAST PLUS」を配置し、その間にY字形状のカーボンプレートを挟む2層+プレート構成です。前足部にスウィートスポットがあり、踏み込んだ分だけ反発が返る設計になっています。

アッパー

MAGIC SPEED 5 アッパー
MAGIC SPEED 5 のアッパー(画像:ASICS公式サイトより)

部位で編み目を変えたエンジニアードメッシュを採用し、前作より薄く軽量化されながら通気性は高くなっています。シュータンは独立型で厚みがあり足入れが良好、ヒールカウンターはしっかり補強され踵抜けを防ぎます。

アウトソール

MAGIC SPEED 5 アウトソール
MAGIC SPEED 5 のアウトソール(画像:ASICS公式サイトより)

前足部を中心に「ASICSGRIP」を配置し、中央部はえぐられてカーボンプレートが露出しています。前作より凹凸の多いパターンで、濡れた路面でもグリップは良好という評価です。

RUNTOKU / 軽量スピード

ASICS MAGIC SPEED 5
ASICS

MAGIC SPEED 5

軽量スピード
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買う前に知っておきたいこと

サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。

サイズ感はどう?

先に結論を言うと、全体に細身のレーシングラストで、前作4よりややタイトな設計です。標準的な足なら普段のASICSと同じサイズで問題ありません。

標準的な足ならいつものASICSと同じサイズでOK

  • 足幅(ワイズ):細め。発売当初はSTANDARDのみでしたが、後にWIDEモデルも追加されました。
  • 甲の高さ:低〜標準。甲高の方はきつさを感じる場合があります。
  • 他ブランドとの比較:Nikeよりホールド感は強めです。
  • 特記事項:土踏まずが盛り上がった形状で、扁平足でもアーチを感じやすい設計です。幅広・甲高の方はハーフサイズ上げが無難です。

実際に履いたランナーの声

軽さと扱いやすさは高評価な一方、「硬め」「反発が想像より穏やか」という賛否も目立ちます。

大好きなマジックスピード4と5のどちらかを選べと言われたら、迷わず5を選ぶ

#マジックスピード4を3足所有#サブ3を目指すランナー

蹴る走りを行う自分には今作の方が合う。少し柔らかさが増したのは長距離で恩恵を感じる

#自分で蹴って走るタイプ#サブ3ギリギリを狙うランナー

約20%軽量化され、ほぼどんな練習もこなせる。前作とは別物で、最も楽しいマジックスピード

#サブ2:40のマラソンランナー

一方で、次のような気になる声もありました。

あまり柔らかさを感じず硬め、反発もあまり感じず、グイグイ来ることを期待していただけに肩透かし

#属性不明

メタスピードとの互換性は皆無で、練習用としては不向き。硬さゆえサブ4向け

#サブ2:41の実績を持つランナー

反発でストライドを伸ばすより軽さでピッチを上げる靴。軽く薄いぶん後半に脚へダメージが溜まる不安

#マジックスピード2・4愛用のサブ4市民ランナー

どのくらい走れる?耐久性の目安

発売から日が浅く長期の実走データは十分ではありませんが、ラボ計測と早期レポートはおおむね良好です。

発売から日が浅いが、初期評価は良好

早くヘタる平均的長く使える
  • アウトソールのASICSGRIPは削れにくく、RunRepeatのDremel摩耗テストでも摩耗0.8mm・ラバー厚1.9mmと好成績を記録しています。
  • Road Trail Runの100マイル(約167km)レビューでも、かかとに露出したミッドソールのわずかな擦れはあるものの、アウトソールは良好な状態と報告されています。
  • 一方で軽量薄型化したぶん後半の脚へのダメージ蓄積を心配する声もあり、前足部の新しい凹凸パターンの長期耐久はまだ未知数です。

履き分けの重要性

MAGIC SPEED 5はテンポ走・スピード練習の主力です。ジョグとレース本番は別の靴で補うと戦力が整います。

履き分けの4つのメリット。1つ目、シューズの寿命を延ばす:1足に負担を集中させず、複数のシューズを使い分けることでそれぞれを長く使いやすくなります。2つ目、練習内容に合わせられる:ジョグ・テンポ走・ロング走など、目的に合わせてシューズの特性を変えられます。3つ目、足への刺激を変えられる:クッション性や反発性の異なるシューズを使うことで、毎回同じ刺激になりにくいのもメリットです。4つ目、シューズを選ぶ楽しさ:「今日はこのシューズで走ろう」と選ぶ楽しさも、ランニングを続けるモチベーションになります。

SPEED / TEMPO

テンポ走・スピード練習の日

MAGIC SPEED 5

軽く前足部で押した分だけ返る乗り味で、速いペースが最も気持ちよく感じられるからです。

JOG / RECOVERY

ジョグ〜LSDの日

ASICS NOVABLAST 6

前足部の高反発素材による弾むような推進力で、厚めのクッションが脚をいたわりつつ気持ちよく進めるからです。

RACE

レース本番

ASICS METASPEED EDGE TOKYO

上位フォームによる強い推進力で、記録を狙う本番に最適だからです。

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他の選択肢と比べてみる

練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。

どんな練習に向いている?

一番の適所はテンポ走とスピード練習です。

リカバリー・LSD

硬めでゆっくりペースだと恩恵が薄く感じられます。

デイリージョグ

軽くて使いやすい一方、硬さで疲れるとの声もあります。

ペース走・テンポ走

前足部の反発と軽さが最も活きるシーンです。

スピード・インターバル

軽量で切り替えが速く、ペースアップに最適です。

レース本番

5〜10km・ハーフ、サブ3.5〜4のフルに好適です。

ライバルシューズとの比較

同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。

MAGIC SPEED 5と比較したいシューズを選ぶ

Nike Zoom Fly 6 との違い

Zoom Fly 6は、ZoomXとSR-02を2層に重ねカーボンプレートを挟んだ厚底構成で、価格は18,700円、重量は実測で約240〜265gと報告されています。MAGIC SPEED 5より厚くソフトで、ゆっくりから速いペースまで守備範囲が広いのが特徴です。MAGIC SPEED 5が薄型・硬めで地面を押す感覚なのに対し、Zoom Fly 6は転がりと反発でアシストする感覚という対照的な性格です。守られて楽に走りたいならZoom Fly 6、自分で操作して軽快に走りたいならMAGIC SPEED 5です。

adidas Adizero Boston 13 との違い

Adizero Boston 13は、Lightstrike Proを増量しグラスファイバー製のENERGYRODSを搭載した万能トレーナーで、価格は18,700円、重量は約255gとMAGIC SPEED 5より約60g重めです。そのぶんクッションに厚みと安定があり、ジョグからロング走まで幅広くこなせます。MAGIC SPEED 5は軽さと前足部の直接的な反発でテンポ・スピードに寄るのに対し、Boston 13は硬めで安定した万能型という違いがあります。1足で幅広くこなすならAdizero Boston 13、速い練習の切れ味を求めるならMAGIC SPEED 5です。

よくある質問

Q前作マジックスピード4とどちらを買うべきですか?

A別物と考えてください。軽さと操作性、公認レース対応を求めるなら5、厚いクッションで勝手に転がる楽さや穏やかな脚あたりを求めるなら4です。蹴って走る人ほど5、転がる感覚が好きな人は4が向いています。

Q公認レースで使えますか?

A使えます。前作4はヒール約43.5mmで世界陸連の40mm規定を超えていましたが、5は約37.5mmに収まり規定内です。記録にこだわる市民ランナーも安心して投入できます。

Qサイズはどう選べばいいですか?

A細身のレーシングラストで前作よりややタイトです。標準的な足なら普段のASICSと同サイズ、幅広・甲高の方はハーフサイズ上げか、後から追加されたワイドモデルを選ぶのが無難です。

Qメタスピードの練習用として使えますか?

Aスペックは近いものの、硬さや走行感はメタスピード上位とは別物という声が複数あります。動きを完全に再現する練習用としては割り切りが必要で、テンポ・スピード練習の実戦靴として使うのが現実的です。

Qサブ4や初心者でも使えますか?

A使えますが、硬めで自分で押す設計のため、ゆっくりペースでは恩恵を感じにくい面があります。サブ4のフルやハーフのレース、テンポ走には十分。まず速い練習で軽さと反発を活かすのがおすすめです。

まとめ

MAGIC SPEED 5は、軽さと操作性を最優先に速い練習を磨きたい中上級ランナーに最適な一足です。前足部で地面を押した分だけ返る直接的な反発と約196gの軽さは、テンポ走やインターバルで最も輝きます。公認レース対応となり、5〜10kmやハーフ、サブ3.5〜3狙いのフルまでこなせる実戦力も魅力です。

逆に、厚く柔らかいクッションで勝手に前へ運んでほしい人や、ゆっくりジョグ中心の人には硬さが合いにくいでしょう。メタスピードの完全な練習代替を期待すると肩透かしになりがちです。快適さと万能性を求めるならAdizero Boston 13やZoom Fly 6、厚底の転がりを楽しみたいなら前作4という代替も検討してください。

RUNTOKU / 軽量スピード

ASICS MAGIC SPEED 5
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この記事を書いた人
じぇーぱぱ

[プロフィール]

  • ラントク運営 じぇーぱぱ
  • 中学、高校時代は100mを専門に活動
  • 中学:全国大会出場 高校:東海大会出場
  • 現在は市民ランナーとしてサブ3を目指して活動
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