ナイキのロード用レーシングシューズ「ヴェイパーフライ 4(Nike Vaporfly 4)」。先に答えると、サイズは基本いつもどおり、ただし細めで短めという声あり。耐久性は低めで、海外の報告では30〜65kmで底が減り始めています。重さはメンズ28cmで約190g、前作より約10%軽くなりました。国内外の実際に走った人の報告をもとに、サイズの選び方、どのくらい持つか、前作ヴェイパーフライ 3やアルファフライ 4との違いまでまとめます。
Review
前作より約10%軽くなり、
10kmからフルまで軽快に走るナイキの勝負靴。
特におすすめなランナー
- 10km〜フルで自己ベストを狙う人
- とにかく軽いレース靴がほしい人
- 前足部〜足の中ほどで着地する人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
Nike Vaporfly 4 基本スペック
Vaporfly 4は、かかとからつま先まで入れたZoomXでカーボンのFlyplateを挟んだ、ロード用のレーシングシューズです。日本では2025年3月1日に発売されました。ナイキは「10キロからマラソンまで」使える一足としています。
| 価格 | 29,700円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約190g(メンズ28cm片足/公式) |
| ミッドソール | ZoomX(フルレングス)+ カーボンFlyplate |
| アッパー | エンジニアードメッシュ(ヒールとシュータンを小型化) |
| スタック / ドロップ | ヒール35mm / フォア29mm(ドロップ6mm) |
| アウトソール | 発泡ラバー(前作より薄い) |
前作 Vaporfly 3 からの進化
結論として、Vaporfly 4で一番変わったのは軽さとドロップです。ナイキの発表では、前作ヴェイパーフライ 3より約10%軽くなりました。アッパーのヒールとシュータンを小さくし、ZoomXのミッドソールをわずかに削り、アウトソールのラバーも薄くしています。カーボンのFlyplateは角度を大きくし、ドロップを小さくしました。海外のレビューでは、厚さは40/32mmから35/29mmに下がっています。
走った体感としては、前作より安定して感じるという海外のレビュアーが複数います。一方で、「これまでで最も安定しないヴェイパーフライ」と書いたレビュアーもいて、評価は割れています。かかとは前作より硬いというラボの計測があり、土台は細め。前作より耐久性が明らかに低いという声もあり、軽さと引き換えに割り切りが増えたモデルです。
フルマラソンでも使える?短距離・駅伝は?
先に答えると、5km・10kmの短い距離からフルマラソンまで使えます。ナイキ自身がヴェイパーフライ 4を「10キロからマラソンまで」「1マイルレースからマラソンまで」使えるレーシングシューズとしています。
| 5km・10km・駅伝 | 国内のレビュアーが駅伝の6km区間と3000mのタイムトライアルで使い、3000mで自己ベストを更新(9分54秒→9分45秒) |
|---|---|
| ハーフ | ナイキが想定する距離(10kmからマラソン)の範囲内 |
| フルマラソン | ナイキは「マラソンまで」と案内。ただし土台は細めで、安定性が高い靴ではない |
注意したいのは、フルマラソンの後半です。海外のレビュアーは「安定性を強く求める人は、かかとや土踏まずのあたりで外に転がり落ちるかもしれない」と書いています。かかとから強く着地する人や、疲れるとフォームが崩れやすい人は、本番の前に30km走などで一度試してください。
5km・10kmに絞るなら、さらに軽いナイキの短距離用「ストリークフライ 2」も候補です。

アルファフライ 4とどっちを選ぶ?
同じナイキのレース用シューズで迷うのが、2026年10月29日に日本で発売されるアルファフライ 4です。同じ28cmで比べると、ヴェイパーフライ 4のほうが約18g軽く、9,900円安い。アルファフライ 4は、そのぶん前足部のAir Zoomの弾みと、厚いクッションを持っています。
| ヴェイパーフライ 4 | アルファフライ 4 | |
| 価格 | 29,700円 | 39,600円 |
| 重さ(28cm) | 約190g | 約208g ※ |
| ドロップ | 6mm | 8mm |
| 前足部のAir Zoom | なし | あり(2つ) |
| ナイキが示す距離 | 10kmからマラソン | ハーフマラソンとマラソン |
※アルファフライ 4の公式の重さは26.5cmで約188g。28cm(US10)の約208gは海外の発表記事の値です。ヴェイパーフライ 4はナイキ公式の28cmの値です。
ヴェイパーフライ 4が向く人:少しでも軽い靴がいい/10kmやハーフも走る/価格を抑えたい
アルファフライ 4が向く人:フルマラソンで後半まで脚を守りたい/前足部で弾む反発を推進力にしたい

各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、ナイキで最も反発力の高いフォーム「ZoomX」をかかとからつま先まで入れ、その中にカーボンファイバー製のFlyplateを挟んだ構造です。今作はミッドソールをわずかに削って軽くし、Flyplateの角度を前作より大きくしました。ドロップは6mmと前作より小さくなり、足を前に押し出す感覚を高めています。
アッパー
アッパーは薄いエンジニアードメッシュ。ヒールとシュータンを小さくして軽くし、ナイキはより安定したフィットになったとしています。一方で、中足部からかかとは細めという声が多く、足幅の広い人はサイズ選びに注意が必要です。
アウトソール
アウトソールは、前作より薄い発泡ラバーです。前足部とかかとにラバーを貼り、土踏まずのあたりはZoomXがむき出しになっています。軽さと引き換えに、このむき出しの部分とかかとが早く減ったという報告があります。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、基本はいつものサイズです。ただし、中足部からかかとが細く、長さも少し短めという報告があります。足幅が広い人や、サイズの間で迷う人は、0.5cm大きめも試してから選んでください。
基本はいつものサイズ。細め・短めの報告あり
- 足幅(ワイズ):中足部からかかとは細めです。海外のラボの計測では、前作よりいちばん広い所の幅が細くなっています。
- 甲の高さ:薄いメッシュで甲はなじみますが、つま先の容量は低めという声があります。
- 他ブランドとの比較:他ブランドと並べたサイズの報告は、ほとんど見当たりません。普段のランニングシューズのサイズを基準に、試し履きで確かめてください。
- 特記事項:かかとが少し抜けて紐を締め直したという声があります。最初は靴ひもの締め方を調整してください。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告を並べると、「長さはほぼ普段どおり、ただし細めで短め」という声が中心です。海外のサイズ投票では「普段どおり」が多数でした。
| 長さ | 海外のラボの計測では「少し短め。サイズの間で迷うなら大きいほう」。普段のサイズで短く感じたという海外のレビュアーも |
|---|---|
| 足幅 | 中足部からかかとが細いという声が複数。ラボの計測でも、いちばん広い所の幅は前作より約2.6mm細い |
| つま先 | 前足部は先細りで、つま先の容量が低めという声。前作よりつま先に少しゆとりがあるという計測も |
| 小さめを選んだ例 | 国内のレビュアーは普段26.0cmで、25.5cmがちょうどよかったと報告 |
このように、長さの感じ方は人によって分かれています。迷ったら、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを履き比べてください。足幅が広い人は、つま先と中足部が当たらないかを特に確かめると安心です。
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、軽さと前作からの安定感の向上を評価する声がある一方、アウトソールの減りの早さと、細めのフィットを気にする声も見られました。
3000mのタイムトライアルで自己ベストを更新できた。雨の日の駅伝でも安心感があった
履いた瞬間から、前作より安定しているのがわかる。前作より少し柔らかく感じる
前作よりつま先に少しゆとりがあり、約30g軽くなった
一方で、次のような気になる声もありました。
50kmほどでかかとに摩耗が出始めた。前作より明らかに耐久性が低い
普段のサイズで短く、中足部はかなり細い。前足部も以前より先細りに感じる
これまでのヴェイパーフライで最も安定しない。自分には前作のほうが安定していた
寿命は?30〜65kmでソールが減り始めた報告も
ヴェイパーフライ 4の耐久性は、レース用シューズの中でも低めの部類と見られます。軽くするためにアウトソールのラバーを薄くしていて、海外の報告では30〜65kmで底が減り始めています。
減りは早め。本番とポイント練習に温存
- アウトソールは前作より薄い発泡ラバー。かかとのラバーは約2.3mmで、ラボの摩耗テストでも削れが深かった。
- 土踏まずのあたりはラバーがなく、ZoomXがむき出し。ここが早く削れたという報告が2件ある。
- 29,700円のレース用シューズ。ジョグで距離を重ねず、レース本番とレースペースの練習に絞るのが長持ちさせるコツ。
実際に走った人の報告:30〜65kmでソールが減り始めた
何百km走って引退したという報告は、まだ見つかりません。今ある報告を並べると、30〜65kmで、かかとや土踏まずのあたりの底が減り始めたという海外の報告が3件あります。海外のレビュアーは、ミッドソールより先にアウトソールが限界になりそうだと見ています。
| 約30km | 土踏まずのあたりの、ラバーのないフォームにかなりの摩耗(海外のレビュアー) |
|---|---|
| 約50km | かかとに摩耗が出始めた。前作より明らかに耐久性が低い(海外のレビュアー) |
| 約64km | 土踏まずのあたりのフォームが削れ始め、かかと後ろのラバーがはがれ始めた(海外のレビュアー) |
| 100km未満 | 駅伝とタイムトライアルで使用。長く履く靴ではなく、レース専用で温存するのが現実的(国内のレビュアー) |
| ラボの計測 | かかとのアウトソールは約2.3mmと薄く、摩耗テストでは削れが深い結果 |
参考として、前作のヴェイパーフライ 3は、海外のレビュアーが数足で240〜320kmほど使えたと書いています。ヴェイパーフライ 4はラバーを薄くして軽くしたので、同じだけ持つとは考えず、レース本番と大事なポイント練習に絞って使うのがおすすめです。走った距離の報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
Vaporfly 4はアウトソールの減りが早く、レース本番のためのシューズです。毎日の練習には同じナイキの現行モデルを組み合わせて、ここぞという日に温存するのがおすすめです。
RACE / SPEED
レース本番〜レースペースの練習の日
軽さとカーボンの推進力を活かし、5km・10kmからフルマラソンまでの勝負レースや、本番前のレースペースの確認に使います。
RECOVERY / JOG
疲労抜き〜軽いジョグの日
ZoomXとReactXの2層で、厚く柔らかいクッションのジョグ用モデル。ポイント練習の翌日に、脚を休ませながら走れます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、Vaporfly 4が最も活きるのは10kmからハーフ・フルマラソンの本番です。5km・10kmや駅伝でも使えます。アウトソールの減りが早いので、ゆっくり走る日には向きません。
土台が細く、ゆっくり走ると不安定に感じやすい。底の減りももったいない。
走れなくはないが、30〜65kmで底が減り始めた報告がある靴を日々のジョグに使うのは損です。
本番前にレースペースの感覚を確かめる練習に。回数は絞ってください。
軽く、タイムトライアルで自己ベストを出した報告も。消耗を考えて大事な日に。
5km・10kmからフルマラソンまで。軽さで勝負したいレースに。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Vaporfly 4と比較したいシューズを選ぶ
ASICS METASPEED EDGE TOKYO との違い
METASPEED EDGE TOKYOは、価格が同じ29,700円で、27cm相当でそろえると重さもほぼ同じ(3gほど軽い)シューズです。厚さも39.5mmと4.5mm厚く、柔らかいFF LEAPで深く沈んでから前に転がる、脚の回転(ピッチ)で進む人向けの作りです。Vaporfly 4はミッドソールを薄くしたぶん厚さを抑えた靴で、ナイキは10kmからマラソンまでを想定しています。ピッチで進み、厚いクッションで後半まで脚を残したいならMETASPEED EDGE TOKYO、短い距離からフルまで1足で走りたいならVaporfly 4です。
adidas Adizero Adios Pro 4 との違い
Adizero Adios Pro 4は、5本指のカーボンロッドとつま先の反り上がった形で、足を前に転がすように進むシューズです。価格は1,100円安い28,600円、重さは27cm相当で27gほど重い200g、厚さは39mmです。耐久性ではAdios Pro 4に、300km前後まで反発が残ったという報告があります。軽さを取るならVaporfly 4、フルマラソン後半の粘りと長持ちを取るならAdios Pro 4です。
よくある質問
Qサイズはいつもと同じでいいですか?
A基本はいつものサイズで大丈夫です。海外のサイズ投票でも「普段どおり」が多数でした。ただし、中足部からかかとが細く、長さも少し短めという報告があります。足幅の広い人やサイズの間で迷う人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを履き比べてください。
Q寿命はどのくらいですか?練習でも使えますか?
A何百kmで引退したという報告はまだありませんが、海外の報告では30〜65kmでかかとや土踏まずのあたりの底が減り始めています。前作より薄いラバーを使っているためです。練習で多用せず、レース本番と大事なポイント練習に絞って使うのがおすすめです。練習用には、同じナイキのズームフライ 6を組み合わせてください。
Qフルマラソン初心者でも履けますか?
A履くことはできますが、安定性が高い靴ではありません。土台は細めで、かかとから強く着地する人は注意が必要だという声があります。まずは10kmやハーフで慣らし、フルマラソンで使うなら30km走などで一度試してから決めてください。
Q重さと厚さはどのくらいですか?
A公式の重さはメンズ28cmで約190g、27cmで約173gです。海外のラボの実測では160〜166gでした。厚さはメーカー値でかかと35mm・前足部29mm、ドロップは公式で6mmです。前作の40/32mmから薄くなり、メタスピード エッジ東京(39.5mm)やアディオス プロ 4(39mm)より低めです。
Q発売日と価格はいつ・いくらですか?
A日本では2025年3月1日に、ナイキ公式オンラインストアと一部のナイキ取扱店で発売されました。価格は29,700円(税込)です。ミッドソールにグラフィックが入った一部のカラーは30,800円(税込)になっています(2026年10月時点)。
まとめ
ヴェイパーフライ 4(Nike Vaporfly 4)は、フルレングスのZoomXとカーボンのFlyplateを前作より約10%軽くまとめた、5km・10kmからフルマラソンまで軽さで勝負できるレーシングシューズです。サイズは基本いつもどおりでよく、ドロップは6mmと前作より低くなりました。少しでも軽い靴で自己ベストを狙う人に向いています。
一方で、アウトソールが薄く、海外の報告では30〜65kmで底が減り始めています。中足部からかかとは細めで、安定性の評価も割れているので、足幅の広い人やかかと着地の人は試し履きを。フルマラソンで脚を守りたいならアルファフライ 4、ピッチ型ならメタスピード エッジ東京、長持ちならアディオス プロ 4も候補です。毎日の練習にはズームフライ 6やボメロ 18を組み合わせて、ここぞという日に温存してください。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
