ニューバランスのスタビリティシューズ「860 v15(New Balance Fresh Foam X 860 v15)」。前作v14や、同じニューバランスの880・1080と何が違うのかは、買う前に一番迷うところです。先に答えると、v14より厚く柔らかくなり、そのぶん重くなった。880・1080との違いは、内側への倒れ込みを支える板が入っていることです。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、サイズ感や4Eの展開、普段履き・ウォーキングに使えるか、ライバルとの比べ方までまとめます。
Review
厚いクッションと広い土台で、
倒れ込みを穏やかに支えるスタビリティシューズ。
特におすすめなランナー
- 足が内側に倒れやすい人
- ジョグやロング走で脚を守りたい人
- 普段履き・ウォーキングにも使いたい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
New Balance Fresh Foam X 860 v15 基本スペック
Fresh Foam X 860 v15は、2層のFresh Foam Xの間に板(Stability Plane)を挟んだ、厚底のスタビリティシューズです。足が内側に倒れ込みすぎるのを、硬いパーツで押し戻すのではなく、板と広い土台で穏やかに支えます。日本の公式通販で現行モデルとして販売されています。
| 価格 | 17,930円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約331g(メンズ/公式。基準サイズの記載なし) |
| ミッドソール | 2層構造のFresh Foam X+ Stability Plane(EVAの板) |
| アッパー | エンジニアードメッシュ(公式の表記はシンセティックアッパー) |
| スタック / ドロップ | ヒール40mm / フォア34mm(ドロップ6mm/メーカー値)※海外のラボの実測はヒール39.7mm / フォア32.1mm |
| アウトソール | ラバー(ロッカー形状) |
前作 Fresh Foam X 860 v14 からの進化
結論として、860 v15で一番変わったのはクッションの厚さと重さです。ニューバランスは2層のFresh Foam Xを改良し、土台を広げて側面を高くしました。内側を支えるEVAの板は前作v14から入っていて、今作ではより硬い板に変わったという海外のレビューがあります。一方で、海外のラボの計測ではv14より12%ほど重くなっています。
走った体感としては、v14より柔らかくクッションが増した代わりに、軽快さは減ったという声が多く見られます。ゆっくりしたジョグや長い距離では快適さが増し、ペースを変える練習には使いにくくなりました。v14の軽さが気に入っていた人は、試し履きしてから決めてください。
880 v15・1080 v15との違いは?どれを選ぶ?
ニューバランスの厚底のデイリーシューズは、860・880・1080の3つが並んでいて迷いやすいところです。先に答えると、内側への倒れ込みを支えてほしいなら860、支えのない軽めの1足なら880、柔らかさと軽さを取るなら1080です。
| 860 v15 | 880 v15 | 1080 v15 | |
| 性格 | 安定性重視(Stability Plane入り) | 支えのない万能デイリー | 支えのないクッション重視 |
| 価格 | 17,930円 | 16,940円 | 22,000円 |
| 重さ | 331g | 281g | 261g |
| 厚さ / ドロップ | 40mm / 6mm | 40.5mm / 6mm | 40mm / 6mm |
| 向く人 | 足が内側に倒れやすい/長く歩く・立つ | 1足でジョグからペース走まで | 柔らかいクッションで長く走りたい |
3足とも厚さはほぼ同じで、違いは支えの有無と重さです。860は2層のミッドソールの間に板(Stability Plane)を挟んでいるぶん、880より50gほど、1080より70gほど重くなっています。足の倒れ込みが気にならないなら、軽い880や1080のほうが走りは軽快です。
880 v15と1080 v15は、それぞれのレビュー記事で詳しく比べています。
▶ Fresh Foam X 880 v15のレビュー
▶ Fresh Foam X 1080 v15のレビュー
普段履き・ウォーキングに使える?
使えます。860 v15は、ランニング用の中でも普段履き・ウォーキングに向いた1足です。厚いクッションと広い土台で、長く歩いたり立ったりしても足がぶれにくいからです。
向いている使い方:街歩き・旅行/立ち仕事/重い荷物を背負って歩く/足幅が広く4Eが欲しい
気をつけたいこと:夏は蒸れやすい/メッシュの目が粗く、未舗装の道では砂が入る/黒は砂ぼこりが目立つ
街歩き中心で1か月・100km以上歩いた国内のレビューでは、ふかふかした感触が最後まで変わらず、かかとのホールドも保たれていたそうです。同じレビューで、長時間の立ち仕事や重い荷物のときは、1080 v15は柔らかすぎて860 v15のほうが安定したとも書かれていました。国内の中距離ランナーのレビューも、ジョグやロング走に加えて、ウォーキングや普段履きを向いている使い方に挙げています。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは硬さの違う2層のFresh Foam Xで、上の層は柔らかく足当たりがよく、下の層は密度が高く安定と反発を担います。2層の間に、左右非対称のEVAの板「Stability Plane」を挟んでいます。昔の860のように土踏まずの下に硬いパーツを入れるのではなく、板と広い土台で倒れ込みを支えるので、足裏に硬さを感じにくい作りです。つま先に向かって反り上がるロッカー形状で、重さのわりに前へ転がりやすくなっています。
アッパー
アッパーはエンジニアードメッシュ。シュータンは横ずれを防ぐ形で、履き口とシュータンには厚いパッドが入っています。前足部はゆったりしている一方、生地は厚めで通気性は低く、夏は蒸れやすいという声があります。かかとの芯はとても硬く、しっかり固定されるぶん、かかとの骨が出ている人は当たることがあります。
アウトソール
アウトソールは、広い接地面をラバーで覆った作りです。ラバーの間には縦に長い溝があり、厚いソールでも接地が安定するように広い面で地面をとらえます。海外のラボの摩耗テストでは削れがやや多く、よく減る場所は時々確かめてください。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、いつものニューバランスのサイズが基本です。足幅はゆったりしているという声が多い一方、長さは少し短めという声もあります。他のブランドから履き替える人は、0.5cm大きめも試してから選んでください。
いつものNBのサイズ。他ブランドからなら0.5cm大きめも試す
- 足幅(ワイズ):前足部は広めという声が多いです。メンズはD・2E・4E、レディースはB・D・2Eから選べます。
- 甲の高さ:シュータンと履き口に厚いパッドがあり、甲周りはしっかり押さえられます。
- 他ブランドとの比較:ブルックスやサッカニーの同じサイズより、0.5サイズほど短く感じるという海外の声があります。
- 特記事項:かかとの芯がとても硬く、かかとの骨が出ている人は当たりやすいという声があります。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外のレビューを並べると、「いつものサイズでいい」という声と「長さが少し短い」という声に分かれます。足幅はゆったりしているという報告が多く、迷うのは長さのほうです。
| 長さ | ニューバランスの米国公式は「ほとんどの人は普段どおり」。一方で、ブルックスやサッカニーより0.5サイズほど小さめで、0.5サイズ上げる人もいるという海外の販売店のレビューも。海外のラボのサイズ投票も「やや小さめ」が多い |
|---|---|
| 足幅 | 前足部の幅はかなり広い(国内の中距離ランナー)。ただし、つま先が内側に向かって細くなり、硬いつま先の補強が当たることがあるという海外の声も |
| かかと | かかとの芯(ヒールカウンター)がとても硬い。かかとの骨が出ている人は当たりやすい |
| 4E | 足幅11.1cm(4E相当)の人が、29.0cmの4Eでゆとりがあったという国内の試着レポートがある |
幅の展開は、日本の公式通販でメンズがD・2E・4E、レディース(ウィメンズ)がB・D・2Eです。ブルックスやサッカニーなど他のブランドから履き替える人、厚手の靴下で履く人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを履き比べてください。
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、クッションの厚さと、硬さを感じさせない支えを評価する声が多い一方、重さと、夏の蒸れ・かかとの硬さを気にする声も見られました。
前足部の幅がかなり広く、ジョグや普段履きには快適。バウンス感が加わり、キロ5分を切るくらいまでは気持ちよく走れる
1か月で100km以上歩いても、ふかふかした感触は変わらない。かかとのホールドも保たれている
支えは押し戻される感じではなく、ガードレールのようにそっと導いてくれる
一方で、次のような気になる声もありました。
ランニングシューズとしては最重量級。これまでの860とは走った感じがかけ離れている
v14より柔らかくなったぶん、反応と軽快さが落ち、ペースを変える練習には使いにくい
アッパーの通気性が低く、暑い日には向かない
寿命は何km?耐久性の目安
860 v15の耐久性は、クッションはへたりにくい一方、アウトソールの減り方は評価が分かれるというのが今の状況です。何百kmも走り込んだ報告は、まだ見つかっていません。
クッションは長持ち、ゴムの減りは平均並みか少し早め
- 厚さ40mmのミッドソールで、100km前後ではクッションの変化は報告されていない。
- 海外のラボの摩耗テストでは、アウトソールの削れが平均より多かった。
- 一方で、約64km走った海外のレビュアーはアウトソールに削れが見られなかったとしていて、実際の減り方は走り方しだい。
実際に走った・歩いた人の報告:100km前後ではクッションに変化なし
860 v15の寿命を何百kmも走って確かめた報告は、まだ見つかっていません。今ある報告を並べると、ミッドソールがへたったという声は無い一方、アウトソールの減り方は評価が分かれています。
| 約64km | アウトソールに削れは見られず、ミッドソールも変わっていない(海外のレビュアー) |
|---|---|
| 100km以上 | 街歩きで1か月・100km以上歩いても、ふかふかした感触は変わらない(国内のレビュー) |
| アウトソール | 海外のラボの摩耗テストでは削れが1.4mmで、平均より減りやすいという評価 |
ラボの摩耗テストは、ゴムを機械で削る試験です。実際の減り方は着地の仕方で大きく変わるので、かかとの外側など、自分がよく減る場所のゴムを時々見てください。数百km走った報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
860 v15は、ゆっくりしたジョグやロング走、疲れている日に脚を守る役のシューズです。速いペースの日と、軽く走りたい日に、同じニューバランスの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。
RECOVERY / LONG
疲れている日〜ロング走の日
New Balance Fresh Foam X 860 v15
厚いクッションと板の穏やかな支えで、脚が疲れている日や、ひたすら距離を踏む日でも足を守れます。
JOG
支えなしで軽く走るジョグの日
New Balance Fresh Foam X 1080 v15
同じ厚さ40mmで、支えの板がないぶん約261gと70gほど軽いモデル。足の倒れ込みが気にならない日に、柔らかいクッションで自由に走れます。
SPEED
ペース走〜インターバルの日
約223gと軽く、よく弾むスピード練習向けのモデル。860 v15が苦手な、ペースを上げる練習を任せられます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、860 v15が最も活きるのは、ゆっくりしたペースで距離を踏む練習です。国内のレビューでは、キロ5分を切るくらいまでは快適に走れるとされています。
厚いクッションと穏やかな支えで、疲れた脚を守りながら走れます。
毎日のジョグで脚への負担を抑えたい人に向いています。
331gの重さと柔らかさで、ペースを上げると反応が鈍く感じます。
速い切り替えには向きません。軽い靴を合わせてください。
完走目的のフルマラソンなら選択肢。国内のレビューはサブ5程度までを挙げています。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Fresh Foam X 860 v15と比較したいシューズを選ぶ
Nike Structure 26 との違い
Structure 26は、ナイキのスタビリティシューズで、価格も重さも860 v15とほぼ同じです。違いは形で、Structure 26はドロップが10mmとかかとが高く、ミッドソールは36mmと860 v15より薄めです。土踏まずの周りを支える作りで、クッションは沈み込みすぎない感触です。かかとが高い靴が好みで、しっかり締まった感触がいいならStructure 26、厚く柔らかいクッションと広い前足部を取るなら860 v15です。Structure 26は0.5cm大きめを勧める声が多いので、サイズ選びにも気をつけてください。
HOKA Arahi 9 との違い
Arahi 9は、HOKAのスタビリティシューズです。一番の違いは重さで、公式で284gと860 v15より約50g軽くなっています。厚さはほぼ同じで、海外のラボの摩耗テストではアウトソールがほとんど削れず、減りにくさでもArahi 9が上でした。一方で、つま先周りは細く、反発も控えめという評価です。軽さと減りにくさを取るならArahi 9、足幅のゆとりと柔らかいクッションを取るなら860 v15です。価格は860 v15のほうが1,900円ほど安くなっています。
よくある質問
Qサイズはいつもと同じでいいですか?
Aいつものニューバランスのサイズが基本です。足幅はゆったりしているという声が多い一方、長さは少し短めという声もあります。ブルックスやサッカニーなど他のブランドから履き替える人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズを履き比べてください。
Q前作v14から買い替えるべきですか?
Aもっと厚く柔らかいクッションが欲しいなら、買い替える価値があります。一方で、海外のラボの計測ではv14より12%ほど重くなり、軽快さは減りました。v14の軽さやキビキビした走りが気に入っているなら、試し履きしてから決めてください。
Q4Eやレディースのモデルはありますか?
Aあります。日本の公式通販では、メンズがD・2E・4Eの25.0〜30.0cm、レディース(ウィメンズ)がB・D・2Eの22.0〜25.5cmで展開されています(色や幅によってサイズの在庫は異なります)。価格はどちらも17,930円(税込)です。
Q普段履きやウォーキングに使えますか?
A使えます。厚いクッションと広い土台で、長く歩いたり立ったりしても足がぶれにくく、1か月で100km以上歩いてもクッションが変わらなかったという国内のレビューがあります。ただしメッシュの目が粗く、未舗装の道では砂が入りやすく、夏は蒸れやすい点には注意してください。
Q880 v15や1080 v15とはどう違いますか?
A3足とも厚さはほぼ同じで、違いは支えの有無と重さです。860 v15だけが内側への倒れ込みを支える板を内蔵していて、331gと一番重くなっています。支えがいらないなら、軽い880 v15(281g)や、柔らかい1080 v15(261g)のほうが軽快に走れます。
まとめ
860 v15(New Balance Fresh Foam X 860 v15)は、2層のFresh Foam XとStability Planeで、内側への倒れ込みを穏やかに支えながら、厚く柔らかいクッションで足を守るスタビリティシューズです。足幅はゆったりしていて4Eもあり、ゆっくりしたジョグやロング走に加えて、普段履き・ウォーキングにも向いています。
一方で、331gと重く、ペース走やスピード練習には向きません。v14の軽快さが好きだった人や、足の倒れ込みが気にならない人は、880 v15や1080 v15も比べてください。スピードの日はFuelCell Rebel v5、軽く走りたい日は1080 v15を組み合わせると、役割がはっきりします。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
