ナイキの安定性シリーズに、ZoomXを載せた「ストラクチャー プラス(Nike Structure Plus)」。気になるストラクチャー 26との違いから言うと、上にZoomXを重ねて6mm厚く、安定感は残しつつ「弾む」走りです。重さは27cmで約291gとほぼ同じで、価格は22,000円です。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、26との選び方、サイズ感とワイド、重さ、アラヒ 9・860 v15との比べ方までまとめます。
Review
ZoomXとReactXの2層で、
安定感に弾む楽しさをプラスした厚底の安定靴。
特におすすめなランナー
- 着地で足がブレやすい人
- 安定靴の硬さが苦手な人
- ジョグやロング走で脚を守りたい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
Nike Structure Plus 基本スペック
Structure Plusは、ZoomXフォームをReactXフォームの上に重ねた2層のミッドソールで、着地のブレを支えながら弾む走りを狙った安定性のあるシューズです。ナイキの安定性のシリーズで初めてZoomXとReactXの両方を使い、かかとの厚さ42mmはシリーズで一番です。2026年1月8日にランニング専門店で先に発売され、2月5日からナイキ公式などでも買えるようになりました。
| 価格 | 22,000円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約291g(メンズ27.0cm片方/公式) |
| ミッドソール | ZoomX(上層)+ReactX(下層)+ 足中央部のサポートシステム |
| アッパー | エンジニアードメッシュ(紐と連動する中足部のバンド) |
| スタック / ドロップ | ヒール42mm / フォア32mm(ドロップ10mm) |
| アウトソール | デュアルラバー(前足部は柔らかいラバー、かかとは耐摩耗ラバー) |
Structure 26 との違い
結論として、Structure Plusと26の一番の違いは、ミッドソールの上にZoomXが入ったことです。ストラクチャー 26はReactXだけでしたが、プラスはZoomXを上に重ね、下のReactXを土台にしています。厚さはかかと・前足部とも6mm増え、ソールの幅も広くなっています。なお、ストラクチャー 26は今も売られていて、プラスは26より価格が上の新しいモデルとして加わりました。
走った体感としては、26の淡々とした硬めの走りと比べて、沈んでから弾む柔らかい走りになるという評価が目立ちます。一方で、着地のときに少し動きがあり、26のようなガチッとした安定感は薄れたという声もあります。重さは26とほぼ同じです。
ストラクチャー26との違いは?どっちを選ぶ?
先に答えると、弾むクッションが欲しいならストラクチャー プラス、淡々と安定して走りたい・価格を抑えたいならストラクチャー 26です。プラスは26の上位版というより、乗り味の違う兄弟モデルです。
| ストラクチャー 26 | ストラクチャー プラス | |
|---|---|---|
| 定価(税込) | 17,600円 | 22,000円 |
| 重さ(27cm) | 約298g | 約291g |
| 厚さ | かかと36mm/前足部26mm | かかと42mm/前足部32mm |
| ドロップ | 10mm | 10mm |
| ミッドソール | ReactXのみ | ZoomX(上)+ReactX(下) |
| 走った感じ | 淡々と安定。反発は控えめ | 沈んでから弾む。安定は穏やか |
一番の違いはミッドソールです。26はReactXだけでしたが、プラスは上にZoomXを重ね、かかと・前足部とも6mm厚くなりました。国内のレビューでは、26と比べて「バウンド感は雲泥の差」「ガツンと足に来る衝撃が見事に緩和」という声がある一方、着地の瞬間に動きがあってガチッとした安定感は薄れたという評価もありました。海外のラボの計測では、グリップの値は26より良くなっています。
ストラクチャー プラスが向く人:26の硬さ・衝撃が気になった/安定は欲しいが走りの楽しさも欲しい/ジョグやロング走で脚を守りたい
ストラクチャー 26で足りる人:とにかくブレの少なさを優先したい/価格を抑えたい(4,400円安い)

重さは?公式と実測の値
ストラクチャー プラスの重さは、27cmで約291gです。ナイキの商品ページには「約309g(28cm)」という表記もあり、サイズの違う2つの値が並んでいます。実際に量った人の値と合わせて整理しました。
| 27cm | 約291g(ナイキ公式・メンズ) |
|---|---|
| 28cm | 約309g(ナイキ公式・メンズ) |
| 25cm | 約248g(ナイキ公式・ウィメンズ) |
| US9(27cm) | 292g(海外のラボの実測) |
| 26.0cm | 278g(国内のランナーの実測) |
| 25.5cm | 262.8g・267g(国内のランナー2人の実測) |
ストラクチャー 26と比べても、重さはほぼ同じと考えてください。国内の実測でも、25.5cmで同じくらいの重さのゲルカヤノ 33やボンダイ 9と並ぶ値でした。安定性のある厚底としては標準的ですが、ペガサス 42(約287g)や軽い練習用シューズよりは重く、速いペースでは重さを感じるという声があります。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは2層で、足に近い上側に柔らかく反発の良いZoomX、地面側に丈夫なReactXを使っています。ZoomXで衝撃を受け止めて弾ませ、ReactXが沈み込みすぎないよう土台になる作りです。かかと42mm・前足部32mmと、ストラクチャーのシリーズで一番の厚さで、ソールの幅も26より広くなりました。硬い部品で押し返すのではなく、土踏まずの内側とかかとの側面を包む形と広いソールで、着地のブレを支えます。
アッパー
アッパーはエンジニアードメッシュで、海外のラボの評価では通気性は良好です。中には紐と連動した中足部のバンドがあり、紐を締めると土踏まずのあたりを包んで足を固定します。かかとの芯は硬く、履き口とタンのパッドは厚め。タンは本体と一体になっていないので、ずれが気になる人もいます。
アウトソール
アウトソールは2種類のラバーを使い分けています。前足部は曲がりやすい柔らかめのラバー、着地で削れやすいかかとには硬く耐摩耗性の高いラバーです。海外のラボではグリップの値が26より良くなった一方、国内では濡れたマンホールや白線で滑ったという報告もあります。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、いつものサイズでOKです。ストラクチャー 26と同じサイズでジャストだったという報告もあります。ただ、つま先の余裕は少なめと感じた人がいるので、指先が当たりやすい人は0.5cm大きめやワイドも試してください。
いつものサイズ。つま先が当たる人は0.5cm大きめかワイドも
- 足幅(ワイズ):標準的で、特に狭くはないという声が多めです。メンズにはワイドモデルがあります。
- 甲の高さ:標準的。紐と連動した中足部のバンドが、土踏まずのあたりを包みます。
- つま先:ラボの計測ではつま先の幅は平均よりやや細め。先細りという海外の評価もあります。
- 特記事項:ウィメンズのワイドはナイキ公式では見当たりませんでした。
実際に履いた人のサイズの報告
国内外の報告を並べると、長さは「いつものサイズでちょうどいい」でそろっています。気をつけたいのはつま先の余裕で、少なめに感じた人がいます。
| 長さ | 普段の26.0cmでジャスト(国内)。ストラクチャー 26と同じ25.5cmでジャストフィット(国内)。海外のレビューとラボも普段どおり |
|---|---|
| つま先 | いつもの25.5cmで「余裕が少ないかな」と感じ、0.5cm上げてもいいかもという国内の声。海外のレビューもつま先は先細りとしている |
| 横幅 | 初回は少しきつく、2回目からなじんだ(国内)。特に狭くはない(国内) |
| かかと | かかとの芯はとても硬く、しっかり固定される(海外) |
足幅が広い人向けに、メンズにはワイドモデルがあります(ナイキ公式の名前は「ナイキ ストラクチャー プラス メンズ ロード ランニングシューズ(ワイド)」。定価は同じ22,000円)。ウィメンズのワイドは、ナイキ公式では見当たりませんでした。つま先が当たりやすい人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズ、ワイドを店頭で履き比べてください。
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、26より弾むクッションと、広いソールが支えてくれる安心感を評価する声が多い一方、重さや、着地の瞬間の動きを気にする声も見られました。
とにかく弾む。ストラクチャー26と比べるとバウンド感は雲泥の差
広いソール幅が土台になって、疲れて足が左右に揺れても、シューズが真っすぐ保ってくれる安心感がある
ストラクチャー26でガツンと足に来ていた衝撃が見事に緩和された。サポート力は健在
一方で、次のような気になる声もありました。
着地の瞬間に動きがあって、ガチッとした安定感は薄れる
15kmを超えたあたりから、脚を引き上げるときに重さを感じる
かかとの丸みの設計がよくなく、かかとから着地したときの切り返しがもたつく
耐久性は?靴底は減りにくい部類
ストラクチャー プラスの耐久性は、練習用シューズとして平均より長持ちする部類と見られます。ただし発売から1年たっておらず、走った距離の報告はまだ約64kmまでです。
アウトソールは減りにくく、ゴムも厚め
- かかとに硬く耐摩耗性の高いラバー。海外のラボの摩耗テストでも削れは平均より少ない0.9mm。
- ゴムの厚さは3.4mmで平均より厚く、下のフォームが出てくるまでに余裕がある。
- 柔らかいZoomXの下を、丈夫なReactXが支える2層構造。約64km走った時点でミッドソールの変化はなかった。
実際に走った人の報告:約64kmで靴底に削れなし
ストラクチャー プラスは2026年1〜2月に出たばかりで、数百km走った報告はまだ見つかりません。今ある報告は次のとおりです。
| 約64km | アウトソールに削れはまったく出ていない。ミッドソールも柔らかくなっていない(海外のレビュアー) |
|---|---|
| ラボの計測 | アウトソールの摩耗テストで削れは0.9mm(平均1.1mm)。ゴムの厚さは3.4mmで平均の3.1mmより厚い |
| 見込み | 国内のレビュアーは「これだけ厚みがあれば耐久性には期待できます」と見ている(暫定の評価) |
長い距離を走った報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
Structure Plusは、ジョグやロング走で脚を守る日を受け持つシューズです。ペースを上げる日とポイント練習の日に、同じナイキの現行モデルを組み合わせると、役割がはっきりして靴も長持ちします。
JOG / LONG
ジョグ〜ロング走・疲れを抜く日
かかと42mmのZoomXとReactXで、着地のブレを支えながら脚を守ります。ゆっくり距離を積む日の主力です。
TEMPO
ペース走〜テンポ走の日
ZoomXと前足部のAir Zoomで押し返す、27cmで約249gの軽いモデル。ストラクチャー プラスでは重く感じるペースの日に向きます。
SPEED / RACE
ポイント練習〜レース本番の日
ZoomXとカーボンのFlyplateを使った、練習にもレースにも使えるモデル。マラソンペースの練習や本番を任せられます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、Structure Plusが最も活きるのは、キロ5分より遅いジョグとロング走です。国内のレビューでは、キロ5分前後までなら良い感覚で走れる一方、キロ4分台に上げる靴ではないとされていました。
厚く柔らかいクッションと広いソールで、疲れて足が左右に揺れても真っすぐ保ちやすい。
ZoomXの弾みで、毎日のジョグを楽しく積めます。
こなせますが、重さとかかとのもたつきで、ペースを上げる走りは得意ではありません。
約291gと重く、速い切り替えには向きません。
完走〜サブ5くらいのフルマラソンなら選択肢。タイムを狙うならレース用を。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Structure Plusと比較したいシューズを選ぶ
HOKA Arahi 9 との違い
Arahi 9は、硬さの違うフォームの枠(H-Frame)で倒れ込みを支えるHOKAの安定靴です。公式の重さで比べるとStructure Plusより7gほど軽く、価格は2,200円安い19,800円です。沈み込みは少なめで、ロッカー形状で転がるように進むのが特徴です。Structure Plusは3mm厚く、ZoomXで沈んでから弾む柔らかさがあります。転がるような走りと価格を取るならArahi 9、柔らかく弾むクッションを取るならStructure Plusです。
New Balance Fresh Foam X 860 v15 との違い
Fresh Foam X 860 v15は、2層のフォームの間にEVAの板(Stability Plane)を挟んで倒れ込みを支える、ニューバランスの安定靴です。価格は4,070円安い17,930円ですが、重さはStructure Plusより40gほど重い331gです。足幅はD・2E・4Eから選べるので、ワイドがメンズだけのStructure Plusより幅で選びやすいのが強みです。価格と足幅の選びやすさを取るなら860 v15、軽さと弾む走りを取るならStructure Plusです。
ほかのブランドの安定靴では、ゲルカヤノ 33も近い位置にいます。国内のレビューでは「一番近いのはゲルカヤノ33」とされ、重さもほぼ同じでした。ワイドの選び方も含めて、こちらの記事で詳しくまとめています。

よくある質問
Qサイズはいつもと同じでいいですか?
Aいつものサイズでちょうどいいという報告がほとんどです。ストラクチャー 26と同じサイズでジャストだった人もいます。ただ、つま先の余裕は少なめと感じた人がいるので、指先が当たりやすい人は、いつものサイズと0.5cm大きいサイズ、ワイドを履き比べてください。
Qワイドモデルはありますか?
Aメンズにはワイドモデルがあり、定価は通常モデルと同じ22,000円です。ウィメンズのワイドは、ナイキ公式では見当たりませんでした。足幅をもっと細かく選びたいなら、D・2E・4Eがある860 v15も候補です。
Qフルマラソンに使えますか?
A完走〜サブ5くらいを目指すなら、脚を守れる選択肢になります。国内のレビューでもマラソンの完走〜サブ5に向くとされています。ただし約291gと重く、15kmを超えると重さを感じたという声もあるので、タイムを狙うならレース用のシューズを選び、本番で使うなら30km走などで一度試してから決めてください。
Qレディース(ウィメンズ)はありますか?
Aあります。ナイキ公式の重さは約248g(ウィメンズ25cm)で、定価はメンズと同じ22,000円です。ウィメンズのワイドはナイキ公式では見当たらないので、足幅の広い人は試し履きで確かめてください。
Q雨の日や濡れた路面で滑りませんか?
A海外のラボではグリップの値が26より良くなり、濡れた路面でもグリップが良かったという海外のレビューがあります。一方で、国内では濡れたマンホールや白線、雪の上で滑ったという報告があります。雨の日はマンホールと白線に気をつけてください。
まとめ
ストラクチャー プラス(Nike Structure Plus)は、ZoomXとReactXの2層とかかと42mmの厚底で、着地のブレを穏やかに支えながら、弾む走りを楽しめる安定靴です。ストラクチャー 26と比べて6mm厚く柔らかく、重さは27cmで約291gです。サイズはいつもと同じでよく、メンズにはワイドもあります。
一方で、重さと10mmドロップのかかとのもたつきで、キロ5分より速いペースには向きません。ガチッとした安定感を最優先するなら26のほうが合う場合もあります。ペースを上げる日はペガサス プラス 2、ポイント練習やレースはズームフライ 6を組み合わせると、役割がはっきりします。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
