PWR-X v3レビュー|サイズ感・重さ・ピンは交換できる?

出典: ニューバランス公式サイト

ニューバランスの短距離用トラックスパイク「フューエルセル スーパーコンプ PWR-X v3」。検索でよく調べられているのは、サイズ感と重さ、ピンです。先に答えると、サイズはいつもの短距離スパイクと同じが基本で、つま先はマックスフライより広め。重さは公式で160〜167g、ピンは6本の固定式で交換できません。国内外で実際に履いた選手の報告をもとに、その根拠と、向いている種目、同じシリーズの中距離用MD-X v3・On クラウドスパイク シティウス 2との違いまでまとめます。

Review

外付けのカーボンプレートとFuelCellで、
硬いのにクセなく走れる短距離スパイク。

特におすすめなランナー

  • 100m・200m・400mで記録を狙う人
  • かかとまでクッションのあるスパイクがほしい人
  • マックスフライのつま先が窮屈だった人
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まずは結論とスペックから

このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。

総合評価4.5

クセのない、60〜400mの決戦スパイク

硬いカーボンプレートにかかとまでのFuelCellを合わせ、クセがなく後半まで脚が残ると評価される短距離スパイク。つま先が広めで合う人も多い一方、ピンは交換できず、最初は硬いので慣らしてからレースに使ってください。

クッション性3.5

短距離用としては厚く、かかとの下にもクッション

反発・推進力4.5

硬いプレートとFuelCellで、クセなく返ってくる

安定・サポート4.5

かかとがずれず、ブロックスタートでも安定

耐久・寿命3.0

距離の報告なし。ピンは交換できない

もくじ

New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3 基本スペック

PWR-X v3は、FuelCellフォームと、靴底全体を覆う外付けのカーボンファイバープレートを組み合わせた、60〜400m用の短距離スパイクです。ピン6本はプレートに組み込まれていて、つま先には擦れを防ぐ保護が付いています。国内では、ロングスプリント向けだったSD-Xもこのモデルにまとめられました。

New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3
New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3(画像:ニューバランス公式サイトより)
価格29,700円(税込)
重量(メンズ)160g(日本の公式)/167g(米国の公式)※どちらもサイズの記載なし。国内の実測は27.0cmで161g
ミッドソールFuelCell+ 外付けのカーボンファイバープレート
アッパー超軽量の織りメッシュ(つま先の擦れ保護付き)
スタック / ドロップ公表なし
アウトソールフルレングスの外付けカーボンファイバープレート(ピン6本内蔵・固定式)

重さは何g?ピンは交換できる?

先に答えると、重さは公式で160〜167g、ピンは靴底に6本が組み込まれた固定式で、交換はできません。どちらもよく調べられているので、確かめた数字を並べます。

重さ(日本の公式)160g(サイズの記載なし)
重さ(米国の公式)167g(サイズの記載なし)
重さ(国内の実測)27.0cmで161g
ピン6本。靴底全体を覆う外付けのカーボンプレートに組み込まれている
ピンの交換できない。米国の販売店も「交換用の部品が要らない」作りと説明している

国内の販売店の中には「取り外しピン対応」と書いているところもありますが、ニューバランスの公式は日本・米国とも「6ピン内蔵」です。ピンの長さを大会ごとに替えたい人は、買う前に販売店で確かめてください。同じシリーズの中距離用 MD-X v3 は、ピンを取り外せます。

重さは、短距離の選手が「手に持つと前のSD-Xより少し重いと感じるが、走ると気にならない」と書いています。なお、日本では v2 が出ず、v1 から1モデル飛んで v3 が発売されました。ロングスプリント向けだったSD-Xもこのモデルにまとめられ、国内のレビューでは「v1より反りが抑えられてフラットになり、SD-Xの後継に近い」と紹介されています。

各パーツの構造

ミッドソール

PWR-X v3 ミッドソール
PWR-X v3 のミッドソール(画像:ニューバランス公式サイトより)

ミッドソールはFuelCellフォームで、短距離用スパイクとしては厚めです。海外のコーチのレビューでは、かかとの下にもしっかりフォームがあり、着地の衝撃が和らぐと書かれています。国内の短距離の選手は「前のSD-Xのような薄底感はなくなった」「プレートのしなりで走るというより、クッションが潰れて反発が返ってくる」と表現しています。公式の厚さの数値は見つかりませんでした。

アッパー

PWR-X v3 アッパー
PWR-X v3 のアッパー(画像:ニューバランス公式サイトより)

アッパーは超軽量の織りメッシュです。つま先を引きずるように走るスプリンター向けに、つま先には擦れを防ぐ保護が付いています(公式)。かかとのカップは固定が強く、ブロックスタートでもかかとがずれないと評価されています。一方で、紐をきつく締めると甲が当たって不快という声もあります。

アウトソール

PWR-X v3 アウトソール
PWR-X v3 のアウトソール(画像:ニューバランス公式サイトより)

靴底は、前から後ろまで全体を覆う外付けのカーボンファイバープレートです。ピン6本はこのプレートに組み込まれた固定式で、交換はできません。海外のコーチはマックスフライ 2と同じ部類のとても硬いスパイクとし、なじむまでに合計30〜60分ほどのスプリントが必要と書いています。

RUNTOKU / 短距離スパイク

New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3
New Balance

PWR-X v3

短距離スパイク
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買う前に知っておきたいこと

サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。

サイズ感はどう?

先に結論を言うと、いつもの短距離スパイクと同じサイズが基本です。日本の公式はユニセックスの22.0〜29.0cm、幅はD(標準)の1種類。つま先はほかの短距離スパイクより広めという声が多い一方、ややタイトという評価もあるので、サイズの間で迷う人は0.5cm大きめも試してください。

いつもの短距離スパイクと同じ。迷ったら0.5cm上も試す

  • 足幅(ワイズ):幅Dの1種類。つま先はマックスフライや前のSD-Xより広いという声があります。
  • 甲の高さ:紐をきつく締めると甲が当たって不快という声があり、締めすぎに注意。
  • 他のスパイクとの比較:前のSD-Xと同じサイズで、下げるほどではないという報告。マックスフライよりつま先がゆったりという購入者もいます。
  • 特記事項:かかとのカップの固定が強く、ブロックスタートでもかかとがずれにくい作りです。

実際に履いた人のサイズの報告

国内外の報告を並べると、「いつもの短距離スパイクと同じサイズ」が基本です。つま先はナイキのマックスフライより広いという声が多く、細身のスパイクが合わなかった人にも試しやすい作りです。

長さ前のSD-Xと同じサイズで、下げるほどではないという報告(短距離の選手・コーチ)。海外のコーチは「表記通りだがややタイト。サイズの間なら0.5上げる」
つま先SD-Xより幅にゆとりが出た。マックスフライ・ナイキのスパイクより広いという購入者の声が2件
足幅日本の公式は幅D(標準)の1種類だけ
かかとかかとのカップでしっかり固定され、ブロックスタートでもずれないという評価
紐きつく締めると甲が当たって不快という声がある

いつものサイズで合わせ、足幅が広い人や、サイズの間で迷う人は0.5cm大きいサイズも履き比べてください。紐は強く締めすぎず、かかとで固定する感覚で合わせるのがよさそうです。

実際に履いたランナーの声

国内外の選手の声を見ると、クセのなさと、後半まで脚が残ること、かかとの安定感を評価する声が多い一方、最初の硬さと、紐の締め心地、耐久性を気にする声もありました。

中距離スパイクのようにクセがなく、反発はほどほど。中盤から後半の脚の残り方は、マックスフライと同じかそれ以上

#短距離の現役選手#陸上コーチ

マックスフライよりつま先がゆったりで快適。軽くて、弾みも十分

軽くて反応がよく、特にブロックからの飛び出しと最高速の局面で良さが出た。すぐに安心して履けた

#選手の家族

一方で、次のような気になる声もありました。

マックスフライ 2と同じ部類のとても硬いスパイク。なじむまでに合計30〜60分ほどのスプリントが必要

#スプリントコーチ

紐の作りがいまひとつで、しっかり締めると不快

硬さと弾みはいいが、耐久性は疑問

耐久性は?スパイクはどこから傷む?

スパイクは何km走れるかで寿命を測るものではありません。PWR-X v3は、ピンが交換できない固定式なので、ピンの減りを抑える使い方がそのまま長持ちにつながります。

トラック専用で、大事に使う決戦スパイク

早くヘタる平均的長く使える
  • ピンは靴底のプレートに組み込まれた固定式で、すり減っても交換できない。
  • つま先には、擦れを防ぐ保護が付いている(公式)。
  • 何km使えたかの報告はまだない。「耐久性は疑問」という購入者の声はある。

実際に使った人の報告:まだ距離の報告はない

PWR-X v3は、何km使えたかという報告がまだ見つかりません。分かっていることを並べると、つま先は擦れに備えて補強されている一方、ピンは交換できないので、ピンの減りが買い替えの目安になります。

つま先公式は、つま先を引きずる走り方のスプリンター向けに、擦れを防ぐ保護を付けたとしている
ピン靴底のプレートに組み込まれた固定式。すり減っても交換できない
使った人の声2回の競技会で使って、今のところ問題なし(選手の親)。一方で「耐久性は疑問」という購入者もいる(どこが傷んだかは書かれていない)

長く使うコツは、トラックの上でだけ履くことです。コンクリートやアスファルトの上を歩くと、ピンが削れる原因になります。ウォームアップや競技場の中の移動は、別のシューズに履き替えてください。

履き分けの重要性

PWR-X v3を長持ちさせるには、トラックの上だけで履き、ウォームアップや移動は別の靴に任せることです。距離の長い練習の日と、アップ・ジョグの日に、同じニューバランスの現行モデルを組み合わせると役割がはっきりします。

履き分けの4つのメリット。1つ目、シューズの寿命を延ばす:1足に負担を集中させず、複数のシューズを使い分けることでそれぞれを長く使いやすくなります。2つ目、練習内容に合わせられる:ジョグ・テンポ走・ロング走など、目的に合わせてシューズの特性を変えられます。3つ目、足への刺激を変えられる:クッション性や反発性の異なるシューズを使うことで、毎回同じ刺激になりにくいのもメリットです。4つ目、シューズを選ぶ楽しさ:「今日はこのシューズで走ろう」と選ぶ楽しさも、ランニングを続けるモチベーションになります。

RACE / SPEED

100m〜400mのレース・スピード練習

New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3

外付けのカーボンプレートと6本のピンで、レースと強度の高いスプリントを受け持ちます。トラックの上だけで履きます。

LONG SPRINT

ロングスプリントの練習・400mより長い距離

New Balance FuelCell SuperComp MD-X v3

同じシリーズの中距離用。前足部のソールが厚く、海外の購入者から「ハードな練習でも脚が守られた」という声があります。ピンは取り外せます。

WARM-UP / JOG

アップ・ダウン・ジョグの日

New Balance FuelCell Rebel v5

プレートのない軽いトレーニングシューズ。アップやジョグをこちらで済ませると、交換できないスパイクのピンを削らずに済みます。

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他の選択肢と比べてみる

練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。

どんな練習に向いている?

結論から言うと、PWR-X v3が活きるのは公式が対象とする60〜400mです。400mでも後半まで脚が残るという評価があり、800mより長い距離と、トラックの外での使用は向きません。

◎ 60m・100m

ブロックからの飛び出しと最高速の局面で反応がいいという声。国内では100m 10秒台の選手が使っています。

◎ 200m

クセがなく、自分の好きな接地で走りやすいという評価。足裏全体でフラットに接地すると良さが出やすいとされます。

◎ 400m

かかとまでクッションがあり、中盤から後半の脚の残り方はマックスフライと同じかそれ以上という声があります。

◯ ハードル

海外のコーチのレビューや国内の販売店が、ハードルも対象に挙げています。

× 800m以上・アップ

公式の対象は400mまで。800mより長い距離は中距離用のMD-X v3を。アップやジョグは別のシューズで。

ライバルシューズとの比較

同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。

PWR-X v3と比較したいシューズを選ぶ

New Balance FuelCell SuperComp MD-X v3 との違い

FuelCell SuperComp MD-X v3は、同じシリーズの中距離用スパイクです。価格は28,600円と1,100円安く、重さは175gと少し重くなります(比較表は27cm相当)。ピンは6本で、MD-X v3は取り外して交換できますが、PWR-X v3は固定式です。MD-X v3は、400mの選手からコーナーでの安定感を評価されています。100m・200mのレースで勝負するならPWR-X v3、400mより長い距離や、ハードな練習で脚を守りながら使うならMD-X v3です。400mはどちらでも選べるので、スタートの出やすさとクッションのどちらを取るかで決めてください。

On Cloudspike Citius 2 との違い

On クラウドスパイク シティウス 2は、Onが800m〜1500m用としている中距離スパイクです。価格は19,800円とPWR-X v3より9,900円安く、重さも10gほど軽くなります。ピンは6本の取り替え式です。ただし種目の狙いが違い、100m・200mを走るためのスパイクではありません。100m〜400mのレースで使うならPWR-X v3、400mより長い距離が中心で、軽さと価格を取るならシティウス 2です。シティウス 2はやや大きめという報告もあるので、サイズは試着で確かめてください。

よくある質問

Qピンは交換できますか?

Aできません。ニューバランスの公式は日本・米国とも「6ピン内蔵」で、ピンは靴底のカーボンプレートに組み込まれた固定式です。国内の販売店の中には「取り外しピン対応」と書いているところもあるので、ピンを替えたい人は買う前に販売店で確かめてください。ピンを交換したいなら、同じシリーズの中距離用MD-X v3は取り外し式です。

Qサイズはいつもと同じでいいですか?

Aいつもの短距離スパイクと同じサイズが基本です。つま先はマックスフライや前のSD-Xより広いという声があります。海外のコーチは「表記通りだがややタイト」としているので、サイズの間で迷う人は0.5cm大きいサイズも履き比べてください。

Q重さは何gですか?

A公式は日本で160g、米国で167gです(どちらもサイズの記載なし)。国内のレビューでは27.0cmの実測で161gでした。同じシリーズの中距離用MD-X v3より軽く作られています。

Q中学生や、スパイクに慣れていない人でも履けますか?

A履けますが、最初は硬く感じるはずです。海外のコーチは、硬いカーボンスパイクに慣れた選手に向くとし、なじむまでに合計30〜60分ほどのスプリントが必要と書いています。買ってすぐレースに使わず、練習で何度か慣らしてから本番に履いてください。

Q800mでも使えますか?

Aおすすめしません。公式の対象は60〜400mです。800mより長い距離が中心なら、同じシリーズの中距離用MD-X v3(400m〜1500mで評価が高い)や、Onのシティウス 2(800m〜1500m用)が候補になります。

まとめ

フューエルセル スーパーコンプ PWR-X v3は、外付けのカーボンプレートとFuelCellを組み合わせた、硬いのにクセがなく、後半まで脚が残ると評価される60〜400m用の短距離スパイクです。サイズはいつもの短距離スパイクと同じが基本で、つま先はマックスフライより広め。重さは公式で160〜167gです。

一方で、ピンは6本の固定式で交換できず、最初は硬いので慣らしが必要です。400mより長い距離や練習で脚を守りたいなら同じシリーズのMD-X v3、800m以上で軽さと価格を取るならOn クラウドスパイク シティウス 2。PWR-X v3を選ぶなら、トラックの上だけで履き、アップや移動は別の靴に任せて長く使ってください。

RUNTOKU / 短距離スパイク

New Balance FuelCell SuperComp PWR-X v3
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この記事を書いた人
じぇーぱぱ

[プロフィール]

  • ラントク運営 じぇーぱぱ
  • 中学、高校時代は100mを専門に活動
  • 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中

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