ASICSの「エボライド スピード 3(EvoRide Speed 3)」は、カーボンプレートを入れずに、軽さと前に転がる形でスピードに乗れるトレーニングシューズです。先に答えると、サイズはいつものASICSと同じでOK。足先がきつい人はワイドを選ぶのがおすすめです。この記事では、サイズ感とワイドの選び方、MAGIC SPEEDなど同じASICSの靴との違い、700km走った報告までまとめます。
Review
カーボンに頼らず、
自分の脚で転がす軽量トレーナー。
特におすすめなランナー
- カーボンなしで速く走る練習をしたい人
- 1足でジョグからペース走までこなしたい人
- 価格を抑えて軽い靴がほしい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
ASICS EvoRide Speed 3 基本スペック
EvoRide Speed 3は、カーボンプレートを入れずに、FF BLAST PLUSとつま先が反り上がったロッカー形状で自分の脚で前に転がしていくトレーニングシューズです。前作より軽くなり、アウトソールも見直されました。
| 価格 | 15,400円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約220g(メンズ27.0cm) |
| ミッドソール | FF BLAST PLUS + 3D SPACE CONSTRUCTION |
| アッパー | エンジニアードメッシュ |
| スタック / ドロップ | ヒール34.5mm / フォア29.5mm(ドロップ5mm) |
| アウトソール | ASICSGRIP |
前作 EvoRide Speed 2 からの進化
結論として、EvoRide Speed 3で一番変わったのはミッドソールの素材と軽さです。FF BLASTからFF BLAST PLUSに変わり、重さは前作より約10g軽くなりました。アウトソールには、上位のレース用モデルでも使われているASICSGRIPが採用されています。
走った体感としては、着地が少し柔らかくなり、蹴り出しの反発が増したという声が多く見られます。ソールは前作よりわずかに薄くなり、地面をつかむ感覚がよりはっきりしました。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、軽くて反発のある「FF BLAST PLUS」を1枚で使っています。かかと部分には「3D SPACE CONSTRUCTION」という六角形の空間があり、軽さを保ちながら着地のクッションを出しています。つま先が反り上がったロッカー形状で、足首を大きく曲げなくても前に転がるように進みます。
アッパー
アッパーは軽くて通気性のよいエンジニアードメッシュ。シュータンは薄めのレース寄りの作りで、甲の圧迫を減らしつつ中足部をしっかり押さえます。かかとにはしっかりしたヒールカウンターが入っています。
アウトソール
アウトソールには、MAGIC SPEEDなど上位モデルにも使われている「ASICSGRIP」を採用。前足部の細かい凹凸が地面をつかみ、濡れた路面でも滑りにくいのが特徴です。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、いつものASICSと同じサイズでOKです。ただしスタンダードは足先がやや細めなので、幅の広い人はワイドを選んでください。できれば試し履きしてから選ぶのが安心です。
いつものASICSと同じサイズ
- 足幅(ワイズ):スタンダードは足先がやや細め。幅広の人向けにワイドがあります。
- 甲の高さ:シュータン(ベロ)が薄く、甲への圧迫は少なめです。
- 他ブランドとの比較:Nikeやadidasの同じサイズと比べると、つま先の長さにややゆとりを感じる人が多いようです。
- 特記事項:靴ひもがやや短めという声があります。一番上の穴まで使って結ぶ人は注意してください。
スタンダードとワイド、どちらを選ぶ?
エボライド スピード 3には、スタンダードとワイドの2種類があります。どちらも15,400円で、サイズは24.5〜32cmです。
- スタンダード:足幅が普通〜細めの人。スピードを出したときのフィット感を優先したい人
- ワイド:いつものASICSで足先がきつく感じる人。外反母趾ぎみの人
足長27.0cm・足幅11.5cmのランナーは、27.5cmのスタンダードで「足幅が比較的狭め」と感じ、幅の広い人にはワイドを勧めています。一方で、いつものサイズで「ぴったり」と感じたランナーもいます。足先がきついと感じたら、サイズを上げるより先にワイドを試すのがおすすめです。
実際に履いたランナーの声
国内外のランナーの声を見ると、価格のわりに幅広く使えることと、クセの少なさを評価する声が多い一方、クッションの硬さや足先の細さを指摘する声も見られました。
カーボンなしの中厚底で適度な硬さがあり、脚の負担を抑えながらテンポよくペースを上げられる
濡れた路面でのグリップが素晴らしい。ショートインターバルや流しでも全く滑らない
とにかく軽くて足が自然に回る。重いジョグ用の靴よりも気分よく走れる
一方で、次のような気になる声もありました。
前に転がる感覚が強く、キロ5分より遅いゆっくりしたジョグには合わないことがある
沈み込むような柔らかさはないので、ロング走の後半は足裏へのダメージが気になる
足幅が広く、スタンダードを試着したら甲からつま先がきつかった。ワイドに変えた
寿命は何km?耐久性の目安
エボライド スピード 3は、アウトソールが減りにくく、ミッドソールも長く持つタイプです。練習で毎日使う靴として安心できる耐久性があります。
700km前後まで使えた報告あり。毎日の練習向き
- アウトソールのASICSGRIPは摩耗に強く、200km走ってもほとんど削れていなかったという報告がある。
- ミッドソールは700km前後でシワと劣化が目立ってきたという報告がある。
- カーボンプレートが無いので、プレートの劣化を気にせず練習で使い込める。
実際に走った人の報告:700kmで引退
| 200km | ミッドソールのシワは少なく、アウトソールもほとんど削れていない |
|---|---|
| 700km | ミッドソールにシワと劣化が出て、アウトソールも減ったがグリップは残っていた。ここで引退 |
報告は1人分なので目安ですが、練習で毎日使って700kmまで持った例があることは、買う前の安心材料になります。
履き分けの重要性
EvoRide Speed 3は、速めのジョグからペース走までの「中くらいの強さ」で一番活きる靴です。クッション重視の靴と、レース用のカーボンの靴を組み合わせると、練習の幅が広がります。
RECOVERY / JOG
疲労抜き〜ゆっくりジョグの日
厚めのクッションで脚を守りながら走れるので、ゆっくりしたペースでは硬さを感じやすいEvoRide Speed 3を補えます。
SPEED / RACE
ポイント練習〜レースの日
カーボンプレートの反発で、EvoRide Speed 3で作った脚の回転をそのままスピードにつなげられます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、EvoRide Speed 3が最も活きるのはペース走とスピード練習です。ゆっくりしたジョグより、自分でリズムを作って脚を回す練習で真価を発揮します。
柔らかく沈むクッションではないので、疲れた脚でゆっくり走ると硬さを感じやすい。
軽くて足離れがよく、キロ5〜6分台のジョグも軽快にこなせます。
ロッカー形状の転がりと適度な反発で、一定ペースの巡航が楽になります。
軽さとASICSGRIPのグリップで、流しやショートインターバルでも滑らず加速できます。
カーボンの爆発力はないが、ハーフまでやサブ3.5〜4のフルマラソンなら十分使えます。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
EvoRide Speed 3と比較したいシューズを選ぶ
Nike Zoom Rival Fly 4 との違い
Rival Fly 4は、前足部のAir Zoomユニットで「ポン」と弾むような反発が特徴です。価格は4,000円ほど安く、ソールは薄めで接地感がよりダイレクトです。EvoRide Speed 3は、局所的な弾みではなく、ロッカー形状で足全体が前に転がる感覚が強い靴です。前足部で弾く感覚が好きならRival Fly 4、なめらかな重心移動と少し厚めのクッションがほしいならEvoRide Speed 3です。
adidas Adizero SL 2 との違い
Adizero SL 2は、上位モデル譲りのLIGHTSTRIKE PROを使い、素材そのものの反発が強いのが特徴です。ドロップが10mmと大きく、かかとから着地する人でも自然に前へ進めます。EvoRide Speed 3はドロップ5mmで、ロッカー形状とASICSGRIPのグリップによる安定した接地が強みです。素材の反発で勢いよく進みたいならAdizero SL 2、接地の安定感とクセの少なさを取るならEvoRide Speed 3です。
よくある質問
Qカーボンシューズの代わりにフルマラソンのレースで使えますか?
Aカーボンのような強い反発はありませんが、軽くてテンポよく脚が回るので、サブ3.5〜サブ4を目指すフルマラソンなら十分使えます。カーボンの靴で脚を痛めやすい人にも向いています。
Qスタンダードとワイドは価格が違いますか?
Aどちらも15,400円(税込)で、サイズも24.5〜32cmと同じです。足先がきつく感じる人は、サイズを上げる前にワイドを試してください。
Q雨の日や濡れた路面でも滑りませんか?
Aアウトソールに上位モデルと同じASICSGRIPを使っているので、濡れたアスファルトや白線の上でも滑りにくいです。雨上がりのスピード練習でも安心して踏み込めます。
Q何kmで買い替えればいいですか?
A700km前後でミッドソールの劣化が目立ってきたという報告があります。アウトソールは減りにくいので、ソールの側面のシワやクッションの戻りの弱さで判断してください。
Q体重が重めでもジョグ用に使えますか?
A沈み込むような柔らかさはないため、体重が重めの人が長い距離をゆっくり走ると、硬さを感じることがあります。ジョグが中心なら、NOVABLAST 6のようなクッションの厚い靴と組み合わせるのがおすすめです。
まとめ
エボライド スピード 3(EvoRide Speed 3)は、カーボンに頼らず、軽さとロッカー形状で速めのジョグからペース走、スピード練習まで1足でこなせるトレーニングシューズです。サイズはいつものASICSと同じでよく、足先がきつい人は同じ価格のワイドを選べます。700km前後まで使えたという報告もあり、毎日の練習で使い込める靴です。
一方で、クッションはやや硬めで、ゆっくりしたジョグやロング走の後半には向きません。ジョグ中心の日はNOVABLAST 6、ポイント練習やレースはMAGIC SPEED 5と組み合わせると、EvoRide Speed 3の軽さと扱いやすさが一番活きます。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
