ニューバランスの「アリシv4(Fresh Foam Arishi v4)」は、9,900円で買える、ランニングにも普段履きにも使えるシューズです。先に答えると、評価は「歩きと短いジョグなら十分、本格的な練習には物足りない」。サイズはいつもどおりが基準で、幅にはゆとりがあります。国内外の実際に履いた人の報告をもとに、ランニングに何kmまで使えるか、サイズ選びの注意点、寿命、ライバルとの違いまでまとめます。
Review
9,900円の柔らかいFresh Foamで、
歩きもジョグも普段履きも1足でこなす入門シューズ。
特におすすめなランナー
- これから走り始める人
- ゆっくり5〜10kmを走る人
- 普段履きと兼用したい人
まずは結論とスペックから
このシューズがどんな一足なのか、評価と基本データを先に押さえます。
こんな疑問を解消します
New Balance Fresh Foam Arishi v4 基本スペック
Fresh Foam Arishi v4は、柔らかいFresh Foamのミッドソールに、縫い目の少ないメッシュのアッパーを組み合わせた、ランニングにも普段履きにも使える入門シューズです。日本の公式通販では「Fresh Foam Arishi v4 TIRALUX」の名前で、メンズ・ウィメンズとも9,900円(税込)で売られています。メンズは2E(やや幅広)、ウィメンズはD(標準)の展開です。
| 価格 | 9,900円(税込) |
|---|---|
| 重量(メンズ) | 約279g(公式。基準サイズの記載なし。色によって270gの表記も。27.0cmの実測では256gという報告も) |
| ミッドソール | Fresh Foam |
| アッパー | メッシュ(縫い合わせのないオーバーレイ) |
| スタック / ドロップ | ヒール28.1mm / フォア20.4mm(海外のラボの実測。公式の記載なし)/ドロップ8mm(メーカー値) |
| アウトソール | ラバー(ガムラバー) |
ランニングに使える?何kmまで走れる?
先に答えると、ゆっくりした5〜10kmのジョグまでなら使えます。ペースを上げる練習や、ハーフマラソン以上を目指す長い距離の練習には、クッションの厚さが足りません。
アリシv4のソールの厚さは、海外のラボの計測でかかと28.1mm。今のランニングシューズの平均(約35.6mm)より7mmほど薄い作りです。柔らかいFresh Foamなので歩くときや遅いペースでは足当たりがやさしい一方、速く走ると沈み込みきって地面を感じる「底づき」が出やすくなります。
| 5km前後 | 週末に5km程度ジョグする国内のレビュアーは「心地よく走れる」 |
|---|---|
| 5〜10km | ゆっくりしたペースなら問題なし。速く走る日は別の靴を使っているという初心者ランナー |
| ペースを上げると | 国内外の複数のレビューで「クッションが足りず底づきする」「速いペースに乗せにくい」 |
| ホールド | かかとが滑る・擦れるという海外の報告。走る用途ではホールドが物足りないという声も |
向いている人:ウォーキングからランニングを始めたい/週に数回、30分〜1時間ほどゆっくり走る/普段履きと兼用したい
別の靴がいい人:ハーフやフルの完走を目指して距離を伸ばしたい/ペースを上げる練習もしたい
走る距離が伸びてきたら、同じニューバランスでクッションの厚い「Fresh Foam X 880 v15」(ヒール40.5mm)に乗り換えるか、アリシv4と履き分けるのがおすすめです。アリシv4は「走り始めの1足」兼「普段履き」と考えると、価格に対して満足しやすい靴です。
各パーツの構造
ミッドソール
ミッドソールは、ニューバランスのクッション材「Fresh Foam」。海外のラボの計測では、一般的なランニングシューズの平均より柔らかい数値が出ています。一方で厚さはかかと28.1mmと薄めで、着地の衝撃を深く受け止めるタイプではありません。歩くときや遅いペースでは柔らかさが活き、速く走ると地面を感じやすくなります。
アッパー
アッパーは通気性の高いメッシュで、縫い合わせのないオーバーレイで形を支えています。海外のラボでは通気性は5段階で4と高い評価でした。その反面、雨の日は水が染みやすく、つま先のメッシュは耐久テストで穴が開いています。かかと周りは硬めで、滑って擦れるという報告もあります。
アウトソール
アウトソールには、ニューバランスが「耐久性の高いラバー」とするガムラバーを使っています。六角形の模様のソールで、海外のラボの摩耗テストでは削れが平均より少なく、乾いた路面・濡れた路面ともグリップは良好とされています。
買う前に知っておきたいこと
サイズ感・実際の使用感・耐久性と、寿命を伸ばす履き分けの考え方です。
サイズ感はどう?
先に結論を言うと、いつものサイズが基準です。日本のメンズは2E(やや幅広)だけの展開なので、幅にはゆとりがあります。ワイズDのニューバランス(996など)と同じサイズで選ぶと大きく感じる人もいるので、できれば0.5cm違いも試してください。
いつものサイズが基準。幅はゆったり
- 足幅(ワイズ):メンズは2E、ウィメンズはD。国内のレビューでは「2Eでもゆとりがある」「足幅が広くても窮屈でない」という声がそろっています。
- 甲の高さ:甲がきついという報告は見当たりません。アッパーはやや硬めという海外の評価があるので、甲が高い人は試し履きで確かめてください。
- 他のモデルとの比較:ワイズDの996で27cmの人が、アリシは26.5cmでもよかったと書いています。幅の広さのぶん、Dのモデルより大きく感じやすいようです。
- 特記事項:かかとが滑って擦れるという報告が海外で2件あります。かかとの浮きが気になる人は、試し履きで確かめてください。
実際に履いた人のサイズの報告
国内のレビューを並べると、「幅にゆとりがある」という声がそろっています。日本のメンズが2E(やや幅広)だけの展開であることとも合っています。一方、長さは「小さめ」「大きめ」の両方の声があり、そろっていません。
| いつも27cm(ワイズDの996) | 27cmを選んだが「26.5cmでもよかったかも」。幅が広めなので、Dのニューバランスと同じ感覚だと大きく感じることがある |
|---|---|
| 26.0cm・2E | 足幅約9.8cmで、2Eでも少しゆとりがあり締め付けはない |
| いつものサイズ・2E | 足幅が広めでも、つま先と横幅は窮屈でない。午後に足がむくんでも気にならない(初心者ランナー) |
| ハーフサイズ上げ | 「ハーフサイズ大きめがおすすめ」という国内のレビューもある(普段のサイズは書かれていない) |
| 海外の計測 | 長さは「いつもどおり」と「小さめ」に分かれる。かかとが滑って擦れるという報告が2件 |
海外のラボの計測では「平均より細い」とされ、国内の「ゆとりがある」という声と食い違っています。日本のメンズは2Eの展開なので、国内の声を優先して参考にしてください。迷ったら、いつものサイズと0.5cm下(または上)を履き比べ、かかとが浮かないかも確かめてください。
実際に履いたランナーの声
国内外の声を見ると、歩きやゆっくりしたジョグでの足当たりのやさしさと、幅のゆとりを評価する声が多い一方、走るとクッションやホールドが足りない、雨に弱いという声も見られました。
5km程度のジョギングでも心地よく走れる。長時間履いても蒸れにくい
足幅が広めでも、つま先や横幅が窮屈にならない。午後に足がむくんでも気にならない
歩くと、靴を履いていないような軽さを感じる
一方で、次のような気になる声もありました。
走るとクッションが足りず、底づきする感じがある
雨の日はメッシュから水が染みてくる
アッパーが硬めで、かかとが滑って擦れる
耐久性は?ソールよりつま先のメッシュに注意
アリシv4の耐久性は、ソールは平均並みかやや長持ち、アッパーのつま先は弱めと見られます。ただし、何km走ったかを書いた報告はまだ見当たりません。
ソールは減りにくいが、つま先のメッシュに注意
- アウトソールは硬めのガムラバー。海外のラボの摩耗テストでも削れは平均より少なかった。
- つま先は通気性の高いメッシュで、同じラボの耐久テストでは穴が開いた。
- ソールが薄めで、速く走ると底づきしやすい。距離やペースを上げて使うほど、ミッドソールへの負担は大きくなる。
実際に使った人の報告:ソールより先につま先のメッシュに注意
アリシv4は、何km走ったかを書いた報告が見当たりません。日々の歩きと短いジョグで使い続けている報告と、海外のラボの計測を並べると、ソールの減りは平均よりやや少なく、弱点はつま先のメッシュという結果です。
| 約8か月 | 毎日30〜50分の歩きと週末5kmのジョグで使い続けている国内のレビュー(傷み具合の記述はなし) |
|---|---|
| 使い続けて | 5〜10kmのゆっくりしたジョグと普段履きで、クッションやソールの劣化は気になっていない(初心者ランナー) |
| アウトソール | 海外のラボの摩耗テストで削れは0.8mm(平均1.1mm)。やや減りにくい |
| つま先のアッパー | 同じラボの耐久テストで、つま先のメッシュに穴が開いた(5段階で1) |
つま先に穴が開いたのはラボの工具を使った試験で、実際に履いていて破れたという国内の報告はまだ見当たりません。指先が当たらない、つま先に少し余裕のあるサイズを選んでおくと安心です。距離を走った報告が出たら、この表に追記します。
履き分けの重要性
アリシv4は、歩きと短いジョグ、普段履きを受け持つシューズです。走る距離やペースが上がってきたら、同じニューバランスの現行モデルを足すと役割がはっきりします。
JOG / WALK
短いジョグ〜普段履きの日
New Balance Fresh Foam Arishi v4
柔らかいFresh Foamと2Eのゆとりで、歩きや5〜10kmのゆっくりしたジョグを足にやさしくこなせます。
LONG / DAILY
距離を伸ばす日
New Balance Fresh Foam X 880 v15
ヒール40.5mmとアリシより12mmほど厚いクッションで、10kmを超える練習でも脚を守れます。16,940円の定番デイリートレーナーです。
SPEED / TEMPO
ペースを上げる日
223g(公式)と軽く、反発のあるFuelCellで、アリシでは底づきしやすい速いペースの練習を受け持てます。
他の選択肢と比べてみる
練習メニュー別の相性と、ライバル2足との違いから最終判断します。
どんな練習に向いている?
結論から言うと、アリシv4が最も活きるのは、ゆっくりした5〜10kmのジョグと、歩き・普段履きです。ペースを上げる練習やレースには向きません。
短い回復ジョグには十分。長いLSDはクッションが薄く感じます。
ゆっくりした5〜10kmのジョグなら、柔らかく足当たりがやさしい。
反発が控えめで、ペースを上げると底づきしやすい。
ホールドが弱く、速い切り替えには向きません。
5kmの大会を楽しく走る程度なら可。ハーフ以上は別の靴を。
ライバルシューズとの比較
同じ用途で比較されやすい2足と並べてみます。
Fresh Foam Arishi v4と比較したいシューズを選ぶ
Nike Revolution 8 との違い
Revolution 8は、Nikeの7,700円の入門ランニングシューズです。重さは28cmで約292g、ドロップは10mmとかかとが高めです。国内のレビューでは、ミッドソールは硬めで、柔らかいインソールがクッションを補う作りとされています。アリシv4は2,200円高いぶん、ミッドソール自体が柔らかく、メンズは2Eで幅にゆとりがあります。Revolution 8には、手を使わずに履ける「イージーオン」のモデルもあります。少しでも安く、脱ぎ履きの楽さを取るならRevolution 8、柔らかい足当たりと幅のゆとりを取るならアリシv4です。
adidas Adizero Duramo Speed 2 との違い
Adizero Duramo Speed 2は、同じ9,900円のアディダスの入門トレーニングシューズです。重さは27cmで262g、ソールはかかと32mmと、アリシより厚めです。国内のレビューでは、ミッドソールは硬めでクッション・反発とも控えめ、かかとのホールドが甘いとされ、ジョグからハーフマラソンまでの練習向きと評価されています。アリシv4のほうが柔らかく幅にゆとりがあり、普段履きとしても使いやすい作りです。走る練習を中心に考えるならDuramo Speed 2、歩きと普段履きも含めて1足で済ませたいならアリシv4です。
よくある質問
Q「アリシv4 TIRALUX(ティラルクス)」とは何が違いますか?
A日本の公式通販で今売られているアリシv4は、「Fresh Foam Arishi v4 TIRALUX」という名前のモデルです。公式の説明は、Fresh Foamのミッドソール・メッシュのアッパー・ラバーのアウトソールで、価格は9,900円です。TIRALUXの名前が付かないモデルとの違いは、公式には説明がありません。サイズ選びや走りの評価は、この記事の内容をそのまま参考にしてください。
Qレディースのサイズ展開と重さは?
Aウィメンズは22.5〜25.5cm、幅はD(標準)の展開で、重さは公式で222gです(基準サイズの記載なし)。メンズは2E(やや幅広)なので、幅の広い女性はメンズの小さいサイズを試すのも手です。
Q普段履きやウォーキング用として使えますか?
A使えます。むしろ一番向いている使い方です。ニューバランス自身も「どこにでも履いていける多用途なシューズ」としており、国内のレビューでも毎日のウォーキングや、1日歩き回る日に履いて「足裏が楽」という声があります。
Q雨の日でも使えますか?
Aソールのグリップは濡れた路面でも良好とされていますが、アッパーが通気性の高いメッシュなので、雨の日は水が染みてきます。米国の公式にはGORE-TEX(防水)版がありますが、日本の公式通販では見当たりません。雨の日は別の靴と使い分けてください。
Qランニング初心者の最初の1足にいいですか?
A週に数回、ゆっくり5〜10kmを走るところまでなら、最初の1足に向いています。足当たりが柔らかく、幅にもゆとりがあるからです。ハーフやフルの完走を目指して距離を伸ばす段階になったら、クッションの厚いモデルを足してください。
まとめ
アリシv4(Fresh Foam Arishi v4)は、柔らかいFresh Foamとメンズ2Eのゆとりで、歩き・ゆっくりした5〜10kmのジョグ・普段履きを、9,900円の1足でこなせるシューズです。サイズはいつもどおりが基準で、ワイズDのニューバランスより大きく感じる人もいます。これから走り始める人の最初の1足にも向いています。
一方で、ソールが薄めでホールドも弱く、距離を伸ばす練習や速いペースには向きません。雨の日は水が染み、つま先のメッシュは傷みやすいという弱点もあります。走る距離が伸びたらFresh Foam X 880 v15、ペースを上げる日はFuelCell Rebel v5を組み合わせると、役割がはっきりします。
[プロフィール]
- ラントク運営 じぇーぱぱ
- 中学、高校時代は100mを専門に活動
- 現在は週2回の練習で、12月のハーフ120分を目指して再スタート中
この靴を履いている方は、Xで教えてください。
